【解説】高校生の国際交流　増加傾向

（解説 2019-09-02付）

　文部科学省は、平成２９年度高校等における国際交流等の状況をまとめた。高校生の留学生数は４万６８６９人。２７年度の前回調査時に比べ、１万１０２７人増加し、過去最高を記録した。文科省では「比較的短期の国際交流の増加が留学生数全体の増加につながっている」と分析している。

　調査は、高校生の海外留学生数の状況などを把握するため、昭和６１年度から隔年で実施しているもの。今回で１６回目となる。

　調査結果をみると、外国への研修旅行（３ヵ月未満）に派遣された高校生は、前回調査比１万１１４８人増の４万２７９３人。派遣した学校数は延べ４７１９校で、行先はオーストラリアが最多。次いで、アメリカ、カナダ、イギリス、ニュージーランドなどとなった。

　外国の高校等に留学（３ヵ月以上）した生徒は１２１人減の４０７６人。学校数は延べ１９１８校だった。行先は、アメリカが最も多く、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアなどの順となった。

　修学旅行で外国を訪れた高校生は１万４９８１人増の１７万９９１０人で、実施校は延べ１３３７校。行先は、台湾が最も多く、アメリカ、シンガポール、オーストラリアなどと続いた。

　日本の高校が受け入れた外国からの研修旅行生は、延べ３４４８人。研修旅行生の出身国・地域で最も多いのはオーストラリアで、以下、アメリカ、韓国、台湾などと続く。

　日本の高校が受け入れた外国人留学生は、延べ２６２１人。研修旅行生の出身国は中国、タイ、アメリカなどの順に多かった。

　外国からの教育旅行を受け入れた高校等は、延べ１８４６校で、訪問した生徒は３万９５３１人。訪問者の国・地域で最も多いのは台湾で、韓国、中国、アメリカなどと続いた。

(解説 2019-09-02付)