乙部町教委プログラミング教育研修　ロボットカー自在に操作　町内小学校対象　実技・演習

（市町村 2019-09-09付）

実体験することで、授業での活用法を考えた

　【函館発】乙部町教委は８月２７日、町立明和小学校（買手郁史校長）で教職員パワーアップ研修会「プログラミング教育研修講座」を開いた。同校の教員４人が参加。町教委の西田卓見事務局長による実技やロボットカーを動かす演習を通して、プログラミング教育の実際と活用方法について理解を深めた。

　講座は、新学習指導要領で来年度から小学校で必修化されるプログラミング教育にかかわる研修として前年度から小学校の全教員を対象に開講しているもの。翌２８日には乙部小学校で開き、１２月には栄浜小学校で開催する予定。

　昨年の算数に続き、今回は６年理科の単元「電気の利用」で、プログラミングによって実際にロボットカーを制御することを想定した内容で実施。ソフトウェアは「ＰａｌｅｔｔｅＩＤＥ」を使用した。

　はじめに、西田事務局長があいさつ。

　前年度の研修を振り返り「きちんとした授業を行うためには、まず教員がプログラミングの体験を通して研修することが重要」と呼びかけ、積極的な学びに期待した。

　研修に移り、町教委の宍戸了学校教育指導主事が文部科学省の『小学校プログラミング教育の手引（第二版）』をもとに作成した「乙部町立小学校プログラミング教育　学習内容一覧」（案）を提示。プログラミング教育の目的について「プログラミング的思考の育成」と強調した。

　また、理科の授業でロボットカーにプログラミンする指導案の例なども示し、活用を呼びかけた。

　つぎに、西田事務局長が「プログラムを作成して、ロボットカーに命令を出して走らせてみよう」と、研修の課題を示し、モニター画面でアイコンの意味やコンピューターの操作を説明。前進、停止、回転、後進などをプログラムし、光センサーを利用したロボットカーを実際に動かした。

　このあと、教員が２人１組になりプログラミングを体験。

　講師からアドバイスを受けながら、全員がロボットカーを自在に動かせるようになった。

　参加者の事後アンケートでは、「実際に操作して面白さとポイントがよく分かった」「子どもが楽しい、分かったと実感する学習活動をしたい」などの感想が寄せられていた。

　西田事務局長は「これをきっかけに、教師自身がどんどん体験することが大切」とし、「教育委員会としては、今後も学校と連携、協力してきたい。児童向けの体験教室も年内に実施する」と話した。

(市町村 2019-09-09付)