帯広市教委が部活動方針案まとめる　体制整備など６章　来年度の全校実施目指す

（市町村 2019-09-05付）

　【帯広発】帯広市教委は、市立学校にかかる部活動の方針の原案を取りまとめた。市教育基本計画の「次代を担う人づくり」「ともに学びきずなを育む地域づくり」の観点から、体制整備、効率的・効果的な活動の推進、適切な休養日等の設定、環境整備など６つの柱を設定。今月の教育委員会会議で決定したあと保護者への周知を図り、来年度の全校実施を目指す。

　スポーツ庁の運動部活動の在り方に関する総合的なガイドラインや文化庁の文化部活動の在り方に関する総合的なガイドライン、道の部活動の在り方に関する方針などを受け、市教委と市校長会・教頭会をはじめとする関係者で構成する教職員の勤務の在り方に関する検討会議で協議し作成。

　構成は「適切な運営のための体制整備」「合理的かつ効率的・効果的な活動の推進」「適切な休養日等の設定」「生徒のニーズをふまえた環境の整備」「学校単位で参加する大会等の見直し」「部活動の充実に向けて」の６章立て。

　市教委は、生徒が生涯に渡ってスポーツや文化に親しむためには、日ごろの指導において大会やコンクールなどの結果のみを目的とするのではなく、生徒一人ひとりの取組姿勢や体力・技能の向上について、適切な指導や支援策を講じることの必要性を訴える。

　また、「生徒自身が充実感や達成感を味わうことを通じて、活動に自分なりの意義を見出すことが大切」との考えを示す。

　体制整備については、校長に対して部活動顧問が毎月の活動実績の作成を指導することや、部活動の活動状況や生徒の状況などを交流する場（部活動顧問会議等）を定期的に設け、生徒指導の視点に立った適切な運営に努めるよう求めている。

　休養日等の設定では、週当たりの活動時間を平日は２時間程度、休日は３時間程度とすることを示し、学期中の部活動休養日は週当たり２日としている。

　また、スピードスケートやフィギュアスケート、アイスホッケーなど冬季間のスポーツが盛んな地域特性を踏まえ、休養日および活動時間は上記基準を原則とするが、原則どおりの運用が難しい場合、ある程度の長期にわたる休養期間（オフシーズン）を設けることを前提に特例的扱いも考えるとした。

　今月の教育委員会議で決定し、１０月から各学校に配布して保護者への周知を図り、来年４月からの全面実施を目指す。

(市町村 2019-09-05付)