札幌市教育センター３０年度の教育相談　来所相談４３２５件に　窓口増え５年間で１.４倍

（市町村 2019-09-04付）

教育相談の状況（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教育センターの平成３０年度相談件数がまとまった。来所相談は、不登校にかかる相談等を扱う一般教育相談と学習や発達の心配にかかる相談等を扱う特別支援教育相談を合わせて４３２５件、全体相談人数２３２０人。５年前の２６年度と比較すると、全体件数は約１・４倍に増加し、全体相談人数は約１・２倍となった。担当者は「２９年度にまこまる（相談指導教室）を開設してからは、相談施設が３ヵ所に増えたことで多くの保護者の相談に対応できるようになった」と増加要因を話している。

　教育センターは、市内の小学生から高校生までの子どもがいる保護者を対象に一般教育相談と特別支援教育相談を行っている。

　主に西区のちえりあで来所相談と電話相談を実施していたが、相談数の増加に伴い、２８年度に白石区のリフレサッポロに教育相談室を試行的に設置。２９年度に南区真駒内に相談指導教室まこまるを開設した。

　まこまるを開設して現行の体制となった２９年度の全体件数は４３１０件で、このうち一般教育相談件数は１０１１件、特別支援教育相談は３２９９件。

　２８年度から２９年度にかけては相談場所が増えることで、予約しやすくなり、多くの保護者の相談に対応できるようになった。

　教育センター担当者は、近年の傾向として相談内容の多様化と件数の増加を挙げるほか、特別支援教育相談は一般教育相談と比べて解決に導く窓口が限られ、相談を繰り返す傾向があるとしている。

　このため、「特別支援教育相談においても不登校など一般教育相談にかかわる案件がある。相談内容によっては一般教育相談担当と連携を取っていきたい」と話し示している。

(市町村 2019-09-04付)