【解説】道の第２期子どもの貧困対策

（解説 2019-09-18付）

　道は、来年度から５ヵ年を計画期間とする第２期道子どもの貧困対策推進計画の基本的な考え方をまとめた。子どもの現在や将来が環境に左右されることのない環境整備、教育の機会均等を図り「すべての子どもたちが夢と希望をもって成長していける社会の実現」を目標に提示。１０月に素案としてまとめ、１２月にパブリックコメントを実施した上で、来年３月の決定を目指す。

　厚生労働省の国民生活基礎調査によると、平成２７年度における国内の子どもの貧困率は１３・９％で、７人に１人の子どもが貧困の状況にある。

　本道では、全国と比較して失業率や離婚率が高いことから、生活保護世帯やひとり親世帯の割合が高く、生活保護世帯、児童養護施設の子どもの大学等進学率は依然として低い状況となっている。

　道子どもの貧困対策推進計画推進状況（平成３０年度）によると、生活保護世帯の子どもの進学率は前年度比２・２ポイント減の３４・７％。児童養護施設の子どもは７・３ポイント減の２７・９％といずれも減少した。

　道は、２７年度に策定した道子どもの貧困対策推進計画が本年度で終了することから次期計画の策定に向けた検討を開始。計画の基本的な考え方では、子どもの現在や将来が環境に左右されることのないよう、必要な環境整備と教育の機会均等を図るとし「すべての子どもたちが夢と希望をもって成長していける社会の実現を目指す」ことを掲げた。

　構成の柱は、前期計画と同様「相談支援」「教育支援」など５点を設定。過去の実態調査や取組の推進状況を踏まえ、子どもの貧困に関する指標を設定する。

　このほか、国の法改正に伴い努力義務化された市町村の貧困計画策定を支援していく予定だ。

(解説 2019-09-18付)