【解説】中学英語「話すこと」調査報告
(解説 2019-09-26付)

 文部科学省は、本年度全国学力・学習状況調査中学校英語「話すこと」調査検証報告書をまとめた。初めて実施した中学校英語「話すこと」調査の課題を整理。ハード・ソフトウェアの種類の簡潔化など調査方法の設計、近接する生徒からの影響抑制の必要性などを示している。

 20日に開かれた全国的な学力調査に関する専門家会議の第3回会合で示した。

 本年度全国学力・学習状況調査の中学校英語では、聞く、話す、読む、書くの4技能を調査。うち、話す調査は学校のパソコンを利用した音声録音方式を導入。学校ICT環境の状況を踏まえ、今回に限り、学校設置管理者の判断で実施しないことも可能とした。

 報告書によると、中学校英語調査調査を実施した学校・生徒数は9988校、98万2944人。特例的措置で話す調査を実施しなかったのは434校、5万2022人だった。

 調査実施後、音声データの欠損などが判明した学校・生徒の割合は、調査実施校の17・5%、生徒の1・6%を占めた。考えられる要因として、ヘッドセットと内蔵マイクのハウリングやパソコンの動作スペックの不足などを挙げた。

 録音時に録音・保存が正常に行われていることを確認する機能がなかったことなど、調査設計上の課題も指摘。

 次回調査に向けた検討事項に、ハード・ソフトウェアの種類の簡潔化などICT活用の利点を生かした調査方法の設計を示した。学校パソコンとWebブラウザを活用したオンライン調査導入のため、サーバの構築や通信環境確保の必要性を指摘したほか、生徒が自分の解答に集中できるよう、外部音の遮断や間隔を空けた座席配置への配慮、調査を2日間に分けて実施することなども検討事項に挙げた。

(解説 2019-09-26付)

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