障がい者就労促進連携事業実践校―道教委 札幌高等養護など7校 就労継続へ民間等と連携
(道・道教委 2019-09-18付)

 道教委は、本年度から2ヵ年計画で取り組む障がい者就労促進地域連携事業の実践校を決定した。札幌高等養護学校など計7校に決定。このうち、職業学科設置校の実践校6校では、農林漁業や食品加工など重点的に取り組む分野を定めた上で、知事部局や民間団体と連携して就労支援や就労継続に向けた取組を進める。視覚障がい特別支援学校の実践校である札幌視覚支援学校では、10月にも職域拡大ワーキンググループ会議を開催し、ICT活用能力育成プログラムの開発などに取り組む。

 道内における特別支援学校高等部卒業生の就職率は上昇傾向にあるものの、全国平均との差が生じており、就職後1年以内に約1割の生徒が離職している状況にある。

 このため、道教委は本年度から障がい者就労促進地域連携事業を開始。学校を核に道教委、道保健福祉部・経済部が連携し、キャリア教育の一層の充実、就労促進、就労継続に向けた体制を整備する。

 計画期間は2年間。知的障がい特別支援学校の実践校として、札幌高等養護など職業学科設置校6校、視覚障がい特別支援学校の実践校として札幌視覚支援学校の計7校を指定した。

 知的障がい特別支援の実践校6校では、農林漁業、食品加工、観光サービス、事務的職業など、地域ごとに重点的に取り組む分野を定めて取組を推進する。

 具体的には、企業人材や卒業生を活用した職業教育に取り組むほか、実践校の進路指導担当者、障がい者就業・生活支援センター職員、ハローワーク職員など関係機関で構成する就労支援サポートチームを設置。質の高い進路指導、卒業後の支援に向けた体制を整備する。

 また、小・中学校の特別支援学級担当者、高校教諭などが出席する小・中・高・特別支援学校キャリア教育連携推進会議を開き、教育的支援が必要な生徒のキャリア発達を促す方策を協議する。

 札幌視覚支援では、10月にも職域拡大ワーキンググループ会議を開催する予定で、推進方策の検討やICT活用能力育成プログラムの開発に取り組む。また、ICT関係の資格取得に向けた講習会や職業講話を開くほか、小中高一貫したICT活用能力の育成を図る教育活動を行う。

 本年度実践校はつぎのとおり。

▼知的障がい特別支援

▽札幌高等養護

▽函館高等支援

▽美深高等養護

▽紋別高等養護

▽中札内高等養護

▽中標津支援

▼視覚障がい特別支援

▽札幌視覚支援

(道・道教委 2019-09-18付)

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