公立小・中の通級指導5月1日現在 542人増の6003人 言語障がい等は平成5年の33倍 道教委まとめ(道・道教委 2019-10-16付)
道内公立小・中学校における通級による指導の対象児童生徒数は、ことし5月1日現在で6003人となり、制度が始まった平成5年度と比べ約28倍に増加していることが、道教委のまとめで分かった。このうち、学習障がいなどを含む「言語障がい等」は5914人で約33倍に増加。全体に占める割合も83%から98%と大半を占めるようになっている。
大部分の授業を通常の学級で受けながら、一部の授業について障がいに応じた特別の指導を特別な場で受ける通級指導は、平成5年度に公立小・中学校で制度化。
29年度、義務標準法の一部改正に伴い、通級指導担当教員の加配が13人に1人の割合に基礎定数化。30年度からは高校での通級指導も始まり、児童生徒一人ひとりの教育的ニーズに対応した指導、必要な支援を提供している。
道教委によると、通級による指導を受けている道内公立小・中学校の児童生徒数(5月1日現在)は、前年度と比べ542人増の6003人。学校数は12校増の204校、教室数は35教室増の448教室となった。
障がい種別では、言語障がい等(LD、ADHDなど含む)が5914人となり、前年度に比べ538人増加。平成5年度の178人から増加を続けている。
難聴は74人、弱視が15人でいずれも微増となった。
特別支援教育を受ける児童生徒は全体でも増加傾向にあり、道教委では、特別支援教育への理解の深まりとともに、障がいの状態に応じた専門性の高い教育に対するニーズが高まっていると分析している。
なお、国では今後、対象児童生徒と担当教員の一層の増加が見込まれることを踏まえ、『初めて通級による指導を担当する教員のためのガイド(仮称)』の来年3月の発刊に向けた準備を進めている。
(道・道教委 2019-10-16付)
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