【解説】台風１９号の学校被害は６７８施設

（解説 2019-10-17付）

　文部科学省は、台風１９号による学校施設等の被害状況（速報値）を発表した。１５日午前５時現在で被害があった学校施設は６７８施設。文科省では、今後、被災した児童生徒に対する心のケアを行うなど、被災地の支援に努めていく。

　１２日、日本に上陸した台風１９号。東北や関東の学校・社会教育施設などに甚大な被害を及ぼした。

　気象庁は、記録的な大雨に伴い、静岡県、神奈川県、東京都、埼玉県、群馬県、山梨県、長野県、茨城県、栃木県、新潟県、福島県、宮城県、岩手県の１３都県に特別警報を発表した。

　文科省は、８日から情報収集や対応を検討するため、災害情報連絡室を設置。

　１３日には、事務次官を本部長とする非常災害対策本部に格上げした。

　台風で校舎の浸水や雨漏りなどの物的被害のあった学校施設は、１５日午前５時時点で６７８施設、社会教育等施設で３２施設、独立行政法人等で１施設。主に、校舎・体育館・グラウンドへの浸水、雨漏り、倒木、ガラス破損などの被害が多かった。

　休校・短縮授業となっている学校は、休校２３５校、短縮授業８０校。内訳は、小学校が休校１１７校・短縮授業４４校、中学校が休校５４校・短縮授業１７校、義務教育学校が休校１校、高校が休校５３校・短縮授業１８校、特別支援学校が休校１０校・短縮授業１校だった。

　文科省は今後、被災した児童生徒に対して、教科書の無償給与や心のケアの実施などの支援を行うこととしている。

　１５日に開いた記者会見で萩生田光一文部科学大臣は「引き続き、子どもたちの安心・安全な教育環境の確保に向け、関係自治体とよく連携し、被災者に寄り添いながら先手先手で被災地の支援に全力を尽くしていきたい」と述べた。

(解説 2019-10-17付)