【解説】教科担任制の在り方検討
(解説 2019-10-28付)

 中央教育審議会は、義務教育9年間を見通した教科担任制の在り方を検討している。25日に開かれた第4回新しい時代の初等中等教育の在り方特別部会では、小学校高学年からの教科担任制の導入に当たっての論点を提示。必要な教員定数の確保や、教育職員免許法を含む養成、採用、研修、免許制度の在り方を検討する必要性を示した。

 中教審への諮問「新しい時代の初等中等教育の在り方について」では、児童生徒の発達の段階に応じた学級担任制と教科担任制の在り方を検討事項の一つとして提示。25日の第4回新しい時代の初等中等教育の在り方特別部会では、義務教育9年間を見通した教科担任制の在り方に関する論点が示された。

 小学校高学年からの教科担任制の本格導入を検討するに当たり、9年間を見通した教育課程・指導体制の一体的な検討のほか、学校規模の観点を含め、学校や地域の実情を踏まえた柔軟な制度が必要と指摘している。

 必要となる教員定数の確保、教科指導の専門性を高める教員養成・研修の仕組みの構築、専門性の高い教員の学校種を越えた配置の推進など、教育職員免許法の在り方も含めて養成、採用、研修、免許制度の在り方を検討すべきとした。

 より専門性の高い教員が指導できる体制を整備するため、小学校における教員間の分担の工夫、中学校における担当授業時数や部活動指導時間などを踏まえた教員の在り方のほか、小・中学校間の連携の在り方も論点として提示。小規模校でも高学年段階の教科担任制が実施可能となる仕組みの構築を挙げている。

 このほか、小学校中学年までに基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得させるため、ICT技術などを活用して習得状況を把握するべきとした。

(解説 2019-10-28付)

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