恵庭市恵明中が研究発表会開く グループ交流を効果的に 3年道徳「命の選択」公開(学校 2019-11-07付)
渡邊教諭は命について考えを深める授業を展開した
恵庭市立恵明中学校(北村安雄校長)は10月25日、同校で恵庭市教育推進委員会指定学校課題研究発表会を開いた。研究主題「自ら考え、よりよく生きる生徒の育成~考えを深め、判断し、表現する力を育む道徳の授業の工夫」のもと、道徳の6授業を公開。うち、3年1組では、個人の考えをもとにグループ交流を効果的に位置付けることによって、命について多様な考え方があることに気付かせる授業を展開した。
同校は、本年度から全面実施となった道徳の教科化に合わせ、平成29年度から3ヵ年の継続研究を推進。「チーム道徳」を編成し、授業の計画や実践・評価に取り組んできた。
最終年度となる本年度は、同校教育目標の一つ「生命を大切にし、思いやりのある生徒」を道徳教育の重点に設定。本年度の重点教育目標「主体的に学び、適切に表現できる生徒の育成」や生徒の実態を踏まえ、研究主題を据えた。
公開した授業のうち、3年1組(渡邊真樹教諭、生徒数36人)では、「命の選択」を教材に授業を展開。身近な人の尊厳死選択の場面を想定して話し合うことによって、命について考えることをねらった。
渡邉教諭は「明確な答えは出ないかもしれないが、自分でしっかりと課題に向き合って命について考える機会としてほしい」と呼びかけた上で、本時の課題「命について考えよう」を提示。教科書を音読した。
題材は、肺がんにかかった祖父の「無理な延命はしないでほしい」という意思と、症状の改善を願い人工呼吸器をつけることを選んだ両親の葛藤の物語。祖父や両親の思いから“死”をきっかけに“生”を考える「僕」の視点から語られている。
ワークシートを配布し、登場人物のそれぞれの思いを読み取らせた上で、「みんなが祖父や両親だったらどう考えるか」と発問。命の選択を多角的に考えさせた。
また、社会科で学習した公民分野の憲法13条について紹介。尊厳死や幸福追求権との関係性にふれるなどして、思考に深みと広がりをもたせた。
これを踏まえ、「“僕”だったら、父の“父さんたちはどうすればよかったのだろう…”という声に何と答えるか」と提起。個人で考えたあと、グループで交流させた。「父の立場なら同じことをしていた」「家族が一生懸命考えたことだから、祖父もうれしいのでは」「正解はないので何も言わない」など、意見を引き出した。
渡邊教諭は、様々な意見が挙がることの良さを認めた上で、交流で気付いたことや、本時であらためて命について考えたことをまとめさせた。
授業公開後、全体会・分科会を実施。分科会では、「物事を広い視野から多面的・多角的に考えることができる展開の工夫」「自らの成長を実感したり、これからの課題や目標を見つけたりできる終末の工夫」などを柱に協議した。
(学校 2019-11-07付)
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