主幹教諭配置による成果―道教委まとめ 「組織力が向上」7割以上 人材育成不十分の声も(道・道教委 2019-11-13付)
道教委は、平成30年度の道内主幹教諭配置小・中学校における主な成果をまとめた。「主幹教諭が管理職教職員のパイプ役となることで、校内のコミュニケーションが改善された」との回答が小学校、中学校ともに2割程度となり、いずれも前年度より上昇。「学校の総合的な調整が図られ、組織としての力が向上した」との回答は減少したものの、小・中いずれも7割以上となっている。配置校の9割が特段の課題はみられないとする一方、主幹教諭となる人材育成が十分でないなどの声も上がっている。
主幹教諭は、様々な学校現場の課題に迅速かつ組織的に対応し、学校の組織運営体制、指導体制の充実を図るため、21年度から道内の小・中学校に配置。27年度から高校と特別支援学校、28年度から義務教育学校に配置されている。
配置人数は徐々に増加し、本年度は前年度と比べて27人増の317人を配置。配置によって適切な役割を分担し、組織的・効率的な校務処理を進めることで、教員の負担軽減、子どもと向き合う時間の確保への効果が期待されている。
道教委の調査によると、30年度配置校のうち「学校の総合的な調整が図られ、組織としての力が向上した」との回答は小学校で73・2%、中学校で71・3%。前年度と比べ、小学校で11・7ポイント、中学校で15・5ポイントの減となった。
「教職員間の業務調整が円滑になり、業務の質が改善、業務が効率化した」と回答した割合は、小学校で77・5%、中学校で74・1%となり、こちらも前年度よりやや減少。「主幹教諭が管理職と教職員のパイプ役となることで、校内のコミュニケーションが改善された」との回答は小学校で17・6%、中学校で23・1%と、いずれも前年度をわずかに上回った。
「特段の課題はみられない」との回答は、小学校で94・4%、中学校で92・6%。一方、主幹教諭となる人材の育成が十分でないこと、業務量が多く、期待した役割を果たすことができていないことなどの課題が挙がった。
(道・道教委 2019-11-13付)
その他の記事( 道・道教委)
全国学力調査北海道版結果 各管内状況 No.6 渡島
◆算数で対話的な学習推進 小学校 【学校数83校、児童数2572人】 ▼分析 5つの行動指標(そろえる、見せる、徹底する、見つける、守る)をステップアップさせ、「徹底する」を重点項目...(2019-11-14) 全て読む
高校教育課程編成・実施の手引作成 質疑応答形式で説明 地域・学校実態に応じ活用を 道教委
道教委は、『令和元年度高校教育課程編成・実施の手引』を作成した。学習指導要領改訂の要点や配慮事項等を分かりやすく説明するため、本年度から記載方法を質疑応答の形式に変更。また、新学習指導要領...(2019-11-14) 全て読む
道教委が学力テスト開発委員会議 問題作成の方向性検討 高校教育質確保・向上へ
道教委は10月31日、札幌市内の道第2水産ビルで第1回学力テスト開発委員会議を開いた。学力テスト開発委員を務める道立高校教員ら約40人が出席。各学校における指導の工夫改善に資する学力テスト...(2019-11-13) 全て読む
文化振興に一層協力を 道が道文化賞・道文化奨励賞贈呈式
道は5日、ホテル札幌ガーデンパレスで令和元年度道文化賞・道文化奨励賞の贈呈式を挙行した。鈴木直道知事が受賞者一人ひとりに表彰状を手渡し、本道の文化・芸術の発展に大きく貢献した功績をたたえた...(2019-11-13) 全て読む
全国学力調査北海道版結果 各管内状況 №5 日高
◆各校で組織的に授業改善 小学校【学校数27校、児童数510人】 ▼分析 学校の小規模化に伴い、同一学年、同一教科の教師が複数名いないことや短い期間に同一単元を繰り返し指導する機会が...(2019-11-13) 全て読む
ネイパルSDGs宣言 具体策示し12月決定 ESD拠点登録受け 道教委
道教委は、「道立青少年体験活動支援施設ネイパルSDGs宣言」の作成に向けた取組を進めている。道内ネイパル6施設におけるSDGsの実現に向けた方向性とその具体的な取組を示すもの。全ネイパルが...(2019-11-13) 全て読む
道学び推進月間標語―道教委 各管内の入選作決定 高校教育課等HPで紹介
道教委は、北海道学び推進月間における標語入選作品を発表した。全道から5378作品の応募が寄せられ、道内各教育局ごとに最優秀賞、奨励賞を決定。最優秀賞には、岩見沢市立東小学校4年・髙田悠斗さ...(2019-11-13) 全て読む
全国学力調査北海道版結果 各管内状況 №4 胆振
◆プランに基づき改善徹底 小学校 【学校数73校、児童数2909人】 ▼分析 児童の姿や地域の現状等に関する調査や各種データ等に基づき、教育課程を編成し、実施し、評価して改善を図る一...(2019-11-12) 全て読む
道立学校出退勤管理システム 20校で12月に試行へ QRコード活用、直行・直帰など記録 道教委
道教委は、12月から道立学校20校で新しい出退勤管理システムを試行する。QRコードを活用し、教職員の出退勤時間を入力するシステムの導入を検討。直行や直帰などの勤務状況を選択可能で、入力・集...(2019-11-12) 全て読む
道教委・佐藤教育長が視察 教職目指す学生と懇談 道教大旭川校、旭川西高など
【旭川発】道教委の佐藤嘉大教育長は10月30日から2日間、道教育大学旭川校、旭川西高校などを視察した。道教育大旭川校では学生4人と意見交換。学生から「自分で学級をつくり上げてみたい」など、...(2019-11-12) 全て読む