道教委が学力テスト開発委員会議　問題作成の方向性検討　高校教育質確保・向上へ

（道・道教委 2019-11-13付）

学力テスト開発委員ら約４０人が出席した

　道教委は１０月３１日、札幌市内の道第２水産ビルで第１回学力テスト開発委員会議を開いた。学力テスト開発委員を務める道立高校教員ら約４０人が出席。各学校における指導の工夫改善に資する学力テスト問題の作成に向けて意見を交わした。

　本年度から３ヵ年計画で取り組んでいる道高校「未来を切り拓く資質・能力を育む高校教育推進事業」の一環。

　会議は、高校教育の質の確保・向上の観点から、基礎学力の定着や学習意欲の喚起を促すＰＤＣＡサイクルの構築・確立に向けた取組を推進することが目的。道教委が高校生を対象に毎年度実施している学力テストの問題や、分析マニュアルの内容と活用方法を分析・検討し、改善を図る。

　開発する学力テストは、文部科学省の「高校生のための学びの基礎診断」の測定ツールの一つとするため、難易度が異なる複数レベルを引き続き設定。思考力・判断力・表現力などを把握できる記述式問題の出題や、英語４技能を測定できる問題を設定するなど、改善を図っていく。

　会議には、学力テスト開発委員を務める道立高校の教員ら約４０人が出席。

　あいさつに立った高校教育課の渡辺淳一主幹は、ことし２～３月に実施した学習状況等調査結果から、本道における生徒の学習時間、学習意欲が増加しているとの状況を示し「高校の授業の工夫改善や学習意欲の向上に結び付き、着実に成果を上げている」と分析。各学校のＰＤＣＡサイクルの取組の促進、教育課程の見直しや生徒の実態に応じた教育活動の質の向上に期待した。

　続いて、高校教育課の髙田安利主査が新学習指導要領の基本方針、カリキュラム・マネジメントの充実に向けたポイントを説明。高校生のための学びの基礎診断に関する測定ツールとして、各教科・モデルに応じた問題とするなど、学力テスト作成の業務内容を説明した。

　このあと、各教科・モデル別部会に分かれて研究協議。平成３０年度学力テストの問題の難易度を検証したほか、問題改善の方向性を検討・確認した。

　第２回会議は１２月中旬に開催し、本年度の作業を終了する予定。

(道・道教委 2019-11-13付)