教員研修計画等　大幅見直しへ―札幌市教委　共通研修で選択制度　働き方改革踏まえ来年度

（市町村 2019-11-21付）

　札幌市教委は、教員研修計画および研修の大幅な見直しを図る計画だ。教員の資質向上に向け、働き方改革の観点を取り入れた、より質の高い研修を目指すもの。長期休業期間における教員の休日確保に向け共通研修の選択制度を取り入れるほか、実施時期をすべて課業日に行うことなどを予定している。来年度からの実施に向け今後も検討を進めていく。

　市教員研修計画では、来年度に向けた協議の方向性として、働き方改革を踏まえた計画の見直しを図っている。研修立案に向けた全体像として、本年度第１回教員育成協議会では研修内容・時間の削減、共通研修の選択制度、遠隔システムを活用した研修体制などの意見が挙がった。

　１９日に開かれた第２回教員育成協議会では、市教員研修計画における見直しの視点として、①研修日の全体的な縮減と長期休業期間における教員の休日確保に向けた、効果的・効率的な研修内容・日程②札幌市における教育の課題を踏まえた研修の更なる質の向上―の２点を示した。

　具体的な内容として、①から各研修の実施日数の縮減（教職年数に応じた研修“経年研”管理職を対象とした研修等）、夏季休業期間における共通研修の実施時期をすべて課業日実施に変更（経年研、管理職研修）、放課後の時間確保に向けた札教研授業検討会議等の効率化に向けた取組（WEBカメラを活用した遠隔会議および掲示板でのWEB会議実施の検討、提出書類・活動日数の見直し）などが挙がった。

　②から、新たな研修として市立札幌開成中等教育学校との連携を踏まえた課題探究的な学習のほか、今日的な課題を踏まえたLGBT研修、民族教育の推進を踏まえた専門研修「ウポポイ見学」などを盛り込んだ。

　このほか、研修を支えるシステムづくりとして札幌市教員育成指標と関連した振り返り用紙の作成などを予定している。

　市教委は来年１月ころにも第３回教員育成協議会を実施。協議内容を踏まえ研修計画等を示す予定。

(市町村 2019-11-21付)