中高連携キャリア教育研究協議会―札幌市教委　教科の特質に応じ充実を　森岡係長が講義

（市町村 2019-11-27付）

従来のキャリア教育の課題などを伝えた

　札幌市教委は２２日、市内のちえりあで中学校・高校進路探究学習中高連携キャリア教育研究協議会を開いた。教育課程担当課の森岡香子企画担当係長がキャリア教育をテーマに講義し、各教科の特質に応じて教育の充実を図るよう要請。参加した２５人は、学習指導要領に新たに位置付けられたキャリア教育について理解を深めた。

　学習指導要領に新たに位置付けられたキャリア教育の充実に向けて理解を深め、カリキュラム・マネジメントの視点で中学校や高校におけるキャリア教育をとらえ直すことで、各校における進路探究学習（キャリア教育）の充実を図ることを目的に、平成２６年度から開催。キャリア教育または、特別活動や総合的な学習（探究）の時間などを担当する教諭など２５人が参加した。

　森岡係長が、学習指導要領に新たに位置付けられたキャリア教育の充実などについて講義した。

　従来のキャリア教育の課題として、夢をもつことや、仕事を調べることのみが固定的なキャリア教育になっていると指摘。ニートの増加、離職率上昇などを踏まえ、リスクを教えるほか「失敗したときにどういう方法で修正していくかということも教えていくことが、キャリア教育の内容に含まれていく」と伝えた。

　また、各教科の特質に応じてキャリア教育の充実を図り、特別活動などの時間で取りまとめるよう要請。

　キャリア教育の基盤となる基礎的・汎用的能力として、①人間関係形成・社会形成能力②自己理解・自己管理能力③課題対応能力④キャリアプランニング能力―の４つを紹介。生徒に身に付けさせたい能力を、計画的に指導するよう呼びかけた。

　演習では、「カリキュラム・マネジメントの視点を取り入れたキャリア教育のカリキュラムづくり」をテーマにワークショップを実施した。

(市町村 2019-11-27付)