北広島市大曲小 学力向上へ公開授業等 対話を生かし学び深化 4年算数 地図で直交線探す(学校 2019-12-11付)
対話を通し垂直の意味を理解する学習を展開した
道教委の本年度学校力向上に関する総合実践事業実践指定校で、地域連携研修実施主体校に選定されている北広島市立大曲小学校(比良彰男校長)は2日、同校で公開研究会を開いた。研究主題「基礎的・基本的な学力を身に付け、共に粘り強く学ぶ子どもの育成~算数科における対話を生かした学びの深化」のもと全学級16授業を公開したほか、岐阜聖徳学園大学の玉置崇教授による講演を実施。うち、4年の算数科授業では、対話を通して垂直の意味を理解する学習を展開した。
同校は、平成24年度から学校力向上に関する総合実践事業に指定。本年度は主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善のほか、学習規律をはじめ教室環境の整備や親和的な集団づくりなどに学校全体で取り組んでいる。
研究会は、授業改善の取組を発信し、参会者の意見を通して検証・改善の機会とするほか、授業公開や講演を通して地域における教員の資質向上に資することがねらい。石狩教育局主管の初任段階教員研修(道教委計画研修・2年次研修Ⅱ期)を兼ねて開催。
公開した授業のうち、4年2組(児童数29人)の算数「垂直、平行と四角形」は下村真弓教諭が指導。14時間扱いの1時間目に当たる本時のねらいを「垂直の意味を理解する」と設定した。
下村教諭は、札幌市の大通公園を俯瞰した写真をスクリーン上に提示。道路を見てどんなことが分かるか問いかけた。児童の「直線になっている」の発言を踏まえ、直線が複数あることに着目して地図上の直線の交わり方から気付いたことをペア交流。言葉やジェスチャーで話し合った児童からは「90度に曲がっている道路がある」「斜めの道路もある」などの意見が上がった。
課題「地図を見て、直線が直角に交わっているところを探そう」を提示。既習事項として直角を調べるための方法を確認した上で、練習問題から直線の交わり方を調べさせた。
下村教諭は、2本の直線が交わって直角ができるときの直線の関係性を“垂直”と呼ぶことを確認。垂直な直線の組を調べる練習問題のあと、次回の見通しをもたせた上で本時のまとめをノートに記述させた。
児童は「線と線が90度になったら垂直になる」など、理解したことを自分の言葉で振り返った。
全体会のあと、岐阜聖徳学園大の玉置教授が「主体的・対話的で深い学びを実現させる心得と授業方策」と題して講演。「主体的な学び」について、授業の中に1回は自己選択の場面を入れることや、「対話的な学び」について、子ども同士の話し合いを会話のレベルから対話のレベルに引き上げることなどの必要性を説いた。
対話のポイントとして、①交互に同じ時間だけ話す②最後まで聞く③反応しながら聞く④とぎれさせない―の4点を提示。
最後に「聞くことが多い授業から、出力することが多い授業にすること」を授業づくりの大前提とするよう呼びかけた。
(学校 2019-12-11付)
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