理セン 生徒の探究力高める研修 実践的指導力向上へ 北見北斗高と遠隔システムで(道・道教委 2020-01-07付)
高校理科教諭15人が参加し研究協議
道立教育研究所附属理科教育センターは昨年12月中旬、同センターと北見北斗高校で探究活動が変わる理科探究研修(高校)「生徒の探究力の高め方」を開いた。2会場を遠隔システムで接続し、双方向で意見交換。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)校における課題研究発表の観察などを通して、生徒の探究力を高めるための実践的指導力向上を図った。
探究活動や課題研究などに関する指導方法について理解を深め、実践的指導力の向上を図るとともに、授業の改善・充実に向けた方策を考えることが目的。高校理科教諭15人が参加した。
開講に先立ち、木下温次長があいさつ。新学習指導要領における高校理科の目標や、新設の総合的な探究の時間にふれた上で、探究の課程を通じた学習活動を積極的に実施し、資質・能力が育成されるよう、指導の改善が求められていることを指摘。「研修の成果をもち帰り、課題研究などの指導の実践に役立ててほしい」と呼びかけた。
課題の明確化を図る演習のあと、柳本高秀主査が「探究活動の指導に教師はどう関わるのか~探究の過程に着目して」と題して講義。探究が求められる背景や探究の過程、探究のレベルなどについて説明した。
今後の探究活動の指導の在り方として、小・中学校から積み上げられてきた能力との接続や、求められる資質・能力と探究活動の関係性を考えることの重要性などを挙げた。
つぎに、探究の過程を重視した観察・実験の指導の在り方について研究協議。受講者はSSH校(旭川西高校、北見北斗高)における課題研究の動画を視聴した上で、探究活動における教師の生徒へのかかわり方を考えた。
「仮説・テーマの設定における指導」「観察・実験の計画に関する指導」「結果の分析・解釈、考察に関する指導」の3つを観点に、グループで意見交換。発表では「仮説を具体的に検証できるかどうか問いながら指導する」「探究を通して育成したい力を説明することで生徒のモチベーションを上げ、質の向上や評価につなげる」などの意見が出た。
実践交流では、北見北斗高会場の参加者が同校の課題研究中間発表会を参観。道研会場では、スポーツ界における開発を例にした探究の過程の具体例から、探究の過程を重視した観察・実験の在り方を学んだ。
このあと、観察・実験の指導を充実させる評価について協議。探究活動における評価の視点や指導と評価の一体化に関して、今後の事項における具体的な実践をイメージし討議した。
(道・道教委 2020-01-07付)
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