札幌市教委 体力等調査の分析結果 一部で上昇も低下傾向 大学と連携し準備運動開発(市町村 2020-01-27付)
札幌市教委は24日、市における令和元年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果分析の概要を発表した。全国平均を50としたT得点で表示。前年度に比べ小学校男女の「50㍍走」など、中学校男女の「持久走」などの得点が上回ったものの、体力合計点が小・中学校男女で下回るなど体力・運動能力が低下傾向にあると分析。道教育大学札幌校と連携して実施している調査結果を踏まえ、体育において楽しく敏捷性や持久力を高めるような準備運動を開発するほか、東京オリンピック・パラリンピックを契機に運動機会の創出に取り組むなど、健やかな体の育成に向けた方策を進めていく方針を示した。
実技調査は、①握力②上体起こし③長座体前屈④反復横とび⑤20㍍シャトルラン(中学校は持久走との選択)⑥50㍍走⑦立ち幅跳び⑧ソフトボール投げ(中学校はハンドボール投げ)―を実施。全国平均を50としたT得点で表し、市の前年度結果と比較した。
小学校男子は、「握力」「ソフトボール投げ」が全国平均を上回った。平成30年度との比較では「握力」「長座体前屈」「50㍍走」「ソフトボール投げ」の結果が上昇。
女子は、「握力」が全国平均を上回った。「握力」「50㍍走」が30年度の得点を上回った。
中学校では、男女共に全国平均を上回る種目はないものの、男子は「50㍍走」「20㍍シャトルラン」など4種目、女子は「持久走」が30年度より上昇した。
質問紙調査においては、小・中学校男女共に「運動やスポーツをすることが好き」「体育の授業が楽しい」の項目において全国平均を上回るか、それに近い数値であることから、市教委は、子どもの意識が高く保たれていると分析した。
「体育の時間を除く1週間の総運動時間が60分未満」の小学校男女の割合は全国平均と比べて低いものの、中学校男女の割合が高いことから、ほとんど運動をしない子どもを減らす取組が求められていることを強調した。
また、体力合計点と質問紙調査のクロス集計では、小・中学校男女共に運動が好きで、1週間の総運動時間が多い児童生徒は、体力合計点が高いことを示した。
市教委は、小・中学校男女ともに体力・運動能力が低下したことから、調査結果を踏まえた来年度の健やかな体の育成プランを作成することとした。
具体的には道教育大札幌校と連携して実施している体力向上に向けた調査結果を踏まえ、体育において楽しく敏捷性や持久力を高めるような準備運動を開発するほか、東京オリンピック・パラリンピックを契機に運動機会の創出に取り組む。また、学校で運動ができる環境の整備に努めるなど、健やかな体の育成に向けた方策を進めていく。
(市町村 2020-01-27付)
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