札幌市が防災教育用教材見直しへ　胆振東部地震など盛る　来年度　検討委員会立ち上げ

（市町村 2020-01-29付）

　札幌市危機管理対策室は、防災教育用教材の見直しに向けた動きを進めている。北海道胆振東部地震や熊本地震など近年の災害状況を踏まえたものを盛り込む予定。来年度中にも検討委員会を立ち上げるほか、専門家を含めた会議を数回重ね、内容を見直していくもよう。

　市危機管理対策室は、児童生徒が子どものころから防災に関する知識を身に付け、防災意識を高められるよう、防災教育用教材を小・中学校に配布し、防災教育の推進を図っている。

　小学校用教材は『わたしたちにできる地震のそなえ』（地震編と自然災害編の２種類）など２種類、中学生用教材は『自然災害から身を守るために』のほか、学習用DVDや防災ハンドブックを各小中学校に配布している。

　現行の教材は東日本大震災を踏まえて作成されたもの。

　学習用DVDは平成２２年度、教材は２４年度、防災ハンドブックは２５年度に作成した。

　作成から約１０年が経過し、近年の災害状況が大きく変容していることから、市は見直しに向け来年度、検討委員会を設置する予定。北海道胆振東部地震や熊本地震、度重なる集中豪雨など近年の国内における災害状況のほか、警戒レベルなどの概念を専門家の知見を踏まえた上で、教材内に取り入れていくことを計画している。

　市危機管理対策室は「来年度は委員会の立ち上げに向けて動きを進めていく。教材の作成予定年度など具体的な日程については未定」としている。

(市町村 2020-01-29付)