道中第6回理事研修会 新沼会長 意識改革が重要 新事務局長に木村氏選出
(関係団体 2020-02-19付)

道中理事研
新年度の運営方針などを審議した

 道中学校長会(新沼潔会長)は14日、ホテルライフォート札幌で第6回理事研修会を開いた。あいさつで新沼会長は、国のGIGAスクール構想を踏まえ、教員のICT活用能力向上など今後の課題を示し、教員の意識改革と校長のリーダーシップの重要性を強調。議事では新しい主題における4ヵ年継続研究の開始など、新年度の運営方針などを審議したほか、新事務局長に木村佳子事務局次長(札幌市立常盤中)を選出した。

 はじめに、新沼会長があいさつ。1人1台コンピューター端末の実現など国のGIGAスクール構想を踏まえ、端末の格納場所の確保や充電設備の整備、教員のICT活用能力の向上などの今後の課題を指摘。今後、数年で教育の在り方が大きく変化するとし、「強い覚悟をもって新しい教育へと学校を進めていかなければならない」と述べた。

 学校の働き方改革を進めて教員のなり手を確保するために、部活動の負担の問題が大きな要因とし、これら重点に対して教員の意識改革と校長のリーダーシップの重要性を挙げた。

 議事に入り、各部の活動など本年度の活動状況を総括し、新年度の運営方針などを審議。新年度から新しい基本主題における4ヵ年継続研究がスタートすることから、新たな視点に基づき、信頼される中学校教育の確立へ研究を進めることを確認した。

 新年度の役員改選では、事務局長として木村事務局次長を選出した。

 新沼潔会長のあいさつ概要はつぎのとおり。

▼Society5・0社会

 これからの社会は、Society5・0といわれる社会となっていく。その中で子どもたちは、AIを含めたICTを自由自在に使いこなしていかなければならない。

 そこで、学校でもプログラミング教育の推進や、主体的・対話的で深い学びへの授業の転換が求められている。また、「特別の教科 道徳」への対応も急務となっている。各学校では、それらの準備を計画的・組織的に進めていると思う。

 さらに、先日の全日中理事会後の情報交換会で、文部科学省の局長、官房審議官、財務課長らが口をそろえて「すべての子どもたちにコンピューター端末を支給するGIGAスクール構想の実施が決定した」と熱弁されていた。

 内容は、大容量の通信環境を各学校に整備すること。すべての子どもたちにコンピューターあるいはタブレット端末を3年間かけて整備すること。さらに、将来的には、全国学力・学習状況調査はその端末を使って実施していく方向性であると聞いた。

 これらを実現するためには、格納場所の確保や充電設備の整備などクリアしなければならない課題もある。令和2年度から3年間で整備されるようなので、準備はかなり忙しいものとなりそうである。

 同時に、指導者にとっても大きな課題を与えられたことになる。現場の教員はこれらを十分に活用することが求められるし、成果も求められることになる。

 教育が大きく変わる数年となるのは間違いない。私たち校長は、強い覚悟をもって新しい教育へと学校を進めていかなければならない。

▼働き方改革

 ここ数年、若者の教員離れが顕著となっている。一般企業の就職が好調なことに加え、マスコミ等によって学校の労働環境が詳しく報道されたことが影響しているものと考えられる。

 そこで、この2年間は文科省も道教委も学校の働き方改革を強力に推進している。道教委では平成30年3月に「北海道アクション・プラン」を出し、以来2回の改定を行った。

 中では、勤務時間の管理や上限の設定、留守番電話の活用など様々な具体的方策が示された。さらに、様々な啓もう活動や東京での受験会場開設、年間を通じた変形労働時間制など多くの施策が実施されている。

 しかし、残念ながら受検者の回復とまでいっていないのが現状。この問題について、特に中学校に限って言うならば、部活動の問題が大きな要因である。

 北海道アクション・プランに従って試算してみると、月45時間は何とかクリアできるものの、年間460時間となり、100時間オーバーとなる。年間を通じた変形労働時間制を適用しても余時間は20時間程度しかない。つまり、中学校においては部活動を勤務とする限り、働き方改革は実現しないことになる。

 ここで、興味深い報道があった。先の臨時国会後の談話において、萩生田文部科学大臣が「部活動の体制について地域に移行させることを前提として、スポーツキャリアをもつ人やスポーツに意欲の高い教員に対して兼職・兼業を認めていきたい」との話があった。

 これは、部活動を学校の勤務から外すことを意味する。実現したら中学校教育は大きく変わることになる。大臣の話であり、かなり期待できるものと考えるし、現場でもその方向で準備を進めなければならないとも考える。

 以上、2つの重点に共通して求められるのは教員の意識改革である。教員自身が新しい道へ進もうとしなければ改革は頓挫する。そこを上手に導いていくのが校長としての腕の見せどころなのではないだろうか。

▼新全日中教育ビジョン

 全日中は令和2年度、新全日中教育ビジョンを出すこととなっている。その中では、①確かな学力②道徳教育③キャリア教育④体験活動⑤スポーツ教育・芸術教育⑥健康教育・安全教育⑦社会に開かれた教育課程⑧いじめ防止⑨働き方改革⑩連携・協働―と、「未来を創る場」として①~⑥、「力を育てる場」として⑦~⑩の合わせて10の提言がされている。

 これらについて、分かりやすく使いやすい説明がある。この内容は、私たちが学校経営計画を作成するときに大変参考になるもので、エクセルで配信される予定と聞いている。

 新ビジョンは、全日中・川越会長の「新採用校長の皆さんにぜひ活用いただきたい」との強い意向で作成されているので、新採用にかかわらず活用してほしい。

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新沼潔会長

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