後志町村教委協が研修会　小さな改善積み重ねて　働き方改革の方策など学ぶ

（関係団体 2020-02-26付）

ほっかいどう学推進フォーラムの新保理事長が講演

　【小樽発】後志町村教育委員会協議会（菊地博会長）は１９日、ニセコ町民センターで令和元年度研修会を開いた。後志管内町村教委の教育長や委員、教職員など約８０人が参加。特定非営利活動法人ほっかいどう学推進フォーラムの新保元康理事長が講演し、文部科学省のＧＩＧＡスクール構想やＩＣＴを活用した働き方改革の方策などについて説明し、小さな改善を積み重ねる必要性を示した。

　開会に当たり、菊地会長があいさつ。様々な教育課題が山積する中、「いままで以上に学校と教育行政が一体となって連携し、新時代に対応する教育環境を整える必要がある」と強調した。

　小・中学校すべての児童生徒が情報端末を利用できる環境の整備や、高速大容量の高速通信ネットワークの整備などといったＧＩＧＡスクール構想を文部科学省が示したことにもふれ、学校現場で役立つ研修にするよう期待を寄せた。

　このあと、「ＩＣＴを活用した“働き方改革と学校づくり”」と題して、新保理事長が講演した。

　新保理事長は１１年間で４校の校長を務め「信頼される学校・安心して働ける学校・貢献する学校」を念頭に学校経営に当たってきたことを振り返った。

　学校現場では発達障がいのある子どもへの対応、給食指導、掃除、学級会、カウンセリング、英語活動、プログラミング教育など教員が多様で膨大な仕事に追われていることを報告し、少子高齢化や生産年齢人口の減少が様々な問題の根幹となっているとした。

　働き方改革は勤務時間削減だけでなく、教育の質の向上、教職の魅力向上を図るものであり、「ＩＣＴ環境の整備プラスαのアイデアで日常の小さな改善を積み重ねるべき」と訴えた。

　さらに、効率化を徹底的に求める時代を迎えるに当たり、ＧＩＧＡスクール構想が北海道の教育、働き方改革の千載一遇のチャンスであると指摘。具体的に、学校における大容量高速ネットワークの整備、子どものキーボードタイピングの大切さ、学校でパソコンにふれる機会の必要性などをアドバイスした。

(関係団体 2020-02-26付)