第２７期道産業教育審議会が建議提出　生徒の課題解決力育成を　つながり保ち地域担う人に

（道・道教委 2020-03-06付）

　第２７期道産業教育審議会（岡部善平会長）は２日、第２７期建議「これからの本道産業教育の充実方策について」を道教委に提出した。事前調査から得られた課題を「産業界との連携」「大学等との連携」「マネジメント」の３つに整理。産業教育の充実に向け、生徒がこれまで重視してきた専門的な知識・技術を身に付けることに加え、多様な課題に対応できる課題解決能力を育成する重要性を指摘した。地域を担う人材の育成については、専門高校の生徒が地域の多様な人々とつながりを保ちながら学ぶことのできる教育環境の構築に向けた支援を求めた。

　第２７期の審議テーマは「これからの本道産業教育の充実方策について」。

　審議会では、直近の第２４期答申「今後の本道の産業教育の在り方について」および同答申に基づき実施された事業を取り上げ、専門高校の受け止め状況を把握するとともに、事業実施後の研究指定校の状況を整理・検証。これまで３回の審議会に加え、未来の産業教育フォローアップ会議として代表者会議を３回、各分科会を計６回、学校訪問を３回実施し、議論を重ねてきた。

　建議は①審議の背景と審議体制および審議経過②地域の産業界との連携にかかわる課題③地域の大学等との連携にかかわる課題④校内の組織マネジメントにかかわる課題―の４章構成。

　地域の大学等との連携にかかわる課題について、高大連携の進め方や専門高校において学科ごとに高大連携に対するニーズを取りまとめ、大学に発信していく必要性などを示した。

　産業教育の充実に向けては「生徒がこれまで重視してきた専門的な知識・技術を身に付けることに加えて、多様な課題に対応できる課題解決能力を育成することが重要」と指摘。

　地域を担う人材の育成には、産業界や大学等に、専門高校との接点をもち、専門高校の生徒が地域の多様な人々とつながりを保ちながら学ぶことのできる社会に開かれた教育環境が構築できるよう支援を求めた。

　建議の内容については、３月中旬の教育委員会に報告後、道教委ホームページに掲載する予定。

(道・道教委 2020-03-06付)