道立図書館2年度運営計画 文書館連携でサービス向上 アイヌ文化知る本セット新設(道・道教委 2020-03-11付)
道立図書館は、令和2年度運営計画をまとめた。新たな取組として、運営の重点に「北方資料室移転に伴う書庫の入れ替えによる魅力的な書架づくり」「システム更新による利便性向上」「道立文書館と連携したサービスの向上」を追加。各事業計画では、学校図書館サポートブックス事業における「アイヌ文化を知る本」のセット新設や、新たに聴覚障がい者への郵送貸し出しサービス拡大などを盛り込んだ。
計画では、第3次道立図書館事業推進計画(元~4年度)に掲げる施策目標①まちの図書館を応援します(市町村支援の推進)②あなたの「知りたい」を解決します(課題解決型サービスの充実)③あなたの生涯学習を応援します(利用サービスの充実)④子どもの生きる力をはぐくみます(子どもの読書活動の推進)⑤北海道人の英知を現在・未来に活かします(北方資料センターとしてのサービスの充実)⑥人・図書館・団体のつながりをひろげます(図書館活動のネットワーク化の推進)―の実現に向け、積極的に取り組むこととしている。
このうち、③では、「開架書庫の入れ替えを重点的に行い、魅力的な書架づくりに努める」ことを追加。北方資料室の道立文書館への移転に伴い、利用者にとって見やすく、使いやすい開架スペースの環境を整える。また、2年度末に予定している図書館情報システムの更新によって、利用者登録の仮登録や、貸出期間の延長がインターネット上で可能となるなど、利便性の向上に努めていく。
⑤では、道立文書館の4月の移転オープンに伴い、両者が連携して資料の提供や事業を実施するなど、利用者サービスの向上に努めることを盛り込んだ。
各重点に基づく主な事業はつぎのとおり。
▼市町村支援の推進
市町村活動支援事業による協力・助言を行うとともに、図書館未設置市町村の図書館設置に向けた働きかけや情報提供、研修機会の提供等への支援を行う。
▼課題解決型サービス
しごとの支援・くらしや地域活性化への支援・行政サービスへの支援を中心テーマに、資料・情報の収集・提供、レファレンスサービスの充実を図る。
くらしや地域活性化への支援では、引き続き道内の美術館等との企画展示を行い、文化による地域の活性化を促進する。
行政サービスへの支援については、道議会の新庁舎移転後も引き続き、道議会図書室へ職員を派遣。資料の受け渡しのほか、レファレンスや資料展示の共同実施などに努める。
▼利用サービス
ボランティアとの協働については、大学生との協働を推進するため、ボランティア募集の広報を大学に向けて行っていく。
高齢者・障がい者サービスの充実として、障がい者向け郵送貸し出しサービスの対象を聴覚障がい者にも広げ、利用環境を整備する。
インターネットを活用した情報の発信については、Twitterに加えて2月20日に開設したFacebookを活用し、情報発信の充実に努める。
▼子どもの読書活動
学校サポートブックス事業では、ウポポイ開設に合わせ、小・中学生向けのアイヌ文化を知る本のセットを新設。また、授業お役立ちセットを小学校国語科3~6年生の教科書で紹介されている本に対応するよう更新する。
学校図書館の支援では、学校図書館活動の整備・充実はもとより、公立図書館等との連携に向けた取組を促進する。
▼北方資料センターとしてのサービス
資料の網羅的な収集に努めるほか、地域の課題解決に役立つレファレンスサービスの充実、上映会、講演会などの開催や地域情報の発信に取り組む。
4月に移転開館する道立文書館との資料提供や事業等における連携を図り、利用者サービスの向上に努める。
▼図書館活動のネットワーク化
関係機関との連携については、道立文書館とネイパルなどの青少年教育施設を位置付け、イベントの活性化などを図る。
(道・道教委 2020-03-11付)
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