せたな町２年度教育行政執行方針　不登校など対策強化　スクールアドバイザー配置

（市町村 2020-03-23付）

せたな町教委・成田円裕教育長

　【函館発】せたな町教委の成田円裕教育長は令和２年度教育行政執行方針で、２年度から教育委員会にスクールアドバイザーを配置することを説明した。不登校等の課題を抱える児童生徒や、その保護者に対し支援していくとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼ふるさとを愛し、生きる力を育む教育課程

　小・中学校においては、新学習指導要領に基づき、確かな学力、豊かな心、健やかな体を育む教育課程をバランスよく編成するとともに、ＩＣＴ教育、学力・体力向上に向けた取組、職場体験などを通して自分の生き方、進路について考えるキャリア教育や豊かな自然・歴史・文化を学ぶふるさと教育を推進していく。

　外国語活動の充実に努めるとともに、すべての小・中学校に設置されたコミュニティ・スクールを生かし、子どもたちが世界や地域社会に目を向け、よりよい社会を創り出す社会に開かれた教育課程の実現を目指す。

▼学習指導

　小学校においては、２年度から情報活用能力を育成する観点でプログラミング教育が行われる。新たに整備するプログラミング教材やＩＣＴ機器を活用した授業に取り組んでいく。

　外国語教育については、新学習指導要領において小学校５・６年生は英語が教科となる。児童生徒の英語力のより一層の充実と向上を図るため、外国語指導助手や英語指導助手を全小・中学校に派遣していく。

▼道徳教育

　道徳教材『きたものがたり』を道徳の授業に活用し、旧瀬棚町で開業し地域に貢献した荻野吟子女史の信念を貫いた力強く魅力的な生き方を学ぶとともに、命を大切にする心や思いやりの心など、豊かな心を育むための道徳教育の充実に努めていく。

▼生徒指導

　生徒指導については、管理職のリーダーシップのもと、全教職員による生徒指導体制と組織的な対応を図るとともに、保護者や関係機関と連携を密にした取組を進めていく。

　いじめや不登校などへの取組については、定期的なアンケート調査、教育相談、家庭訪問などを実施し、実態把握に努めるとともに、児童生徒にかかわる現状や問題点などを真摯にとらえて、小・中学校、保護者や関係機関等と連携のもとに迅速な対応に努める。

　２年度から教育委員会にスクールアドバイザーを配置し、不登校などの課題を抱える児童生徒や、その保護者に対し支援していく。

　ネットトラブル等については、関係機関との連携強化に努め、危険性について子どもたちに指導するとともに、教育委員会が示したスマートフォンやゲーム機等の使用に関する基本的なルールをもとに、家庭でのルールづくりを進めるなど、啓発に努める。

▼特別支援教育の充実

　特別支援教育については、保育所・認定こども園、小・中・高校、町教育支援委員会や町特別支援教育連携協議会などの関係機関との連携のもとに、適切な支援・指導に取り組んでいく。

　小・中学校の普通学級において特別な支援を必要とする児童生徒に対して、特別支援教育支援員を配置するなど、それぞれの発達段階に応じた指導に取り組む。

▼幼児教育

　幼児教育については、認定こども園や保育所と連携し、園児一人ひとりの発達段階や特性を踏まえ、遊びや様々な体験を積み重ねていく中で、基本的な生活習慣や自立性、協調性、人とかかわる力が身に付くよう教育活動を支援する。

　認定こども園や保育所から小学校への学びの連続性を維持するため、小学校体験入学や交流学習を年間指導計画に位置付けるなど、幼児教育の充実に努める。

▼教職員の資質向上

　教職員一人ひとりの資質・能力を高める指導を充実させ、教育公務員としての誇りと生きがいをもつ教員を養成するため、町教育研究会等の活動の充実や各種研修会への積極的な参加を促進していく。

(市町村 2020-03-23付)