南幌町２年度教育行政執行方針　外国語で対話的活動　ＩＣＴ環境整備計画策定

（市町村 2020-04-07付）

南幌町教委・小笠原正和教育長

　【岩見沢発】南幌町教委の小笠原正和教育長は令和２年度教育行政執行方針で、外国語教育の充実に取り組む考えを示した。外国語指導助手を活用し、小学校では外国語に慣れ親しみ、学習への動機付けを高める取組、中学校では互いの考えや気持ちを外国語で伝え合う対話的な活動「イングリッシュトライアル」の実施など、コミュニケーションの育成に努める。学校のＩＣＴ環境の整備については、小・中学校ＩＣＴ環境整備計画を策定し、検討していくとした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力を育む教育活動の充実

　小・中学校における基礎学力向上プランの見直しを行うとともに、課題のある領域を分析し、授業改善や学習指導の充実に向けた取組を推進していく。

　公設学習塾については、家庭学習の定着への取組として、小学４年生から中学３年生までを対象に算数・数学科、小学６年生を対象に英語科を実施していく。

　外国語教育については、外国語指導助手を活用し、小学校では「読む」「書く」「聞く」を中心に外国語に慣れ親しみ、学習への動機付けを高める取組を進めるとともに、中学校では地域の人材も活用し、互いの考えや気持ちを外国語で伝え合う対話的な活動としてイングリッシュトライアルを実施するなど、コミュニケーションの育成に努めていく。

　郷土を愛する心を養い、まちの開拓の歴史や産業などを学ぶ地域教材として町独自に刊行している小学校３・４年生用の社会科副読本『なんぽろ』を、新学習指導要領の実施に伴い、改訂していく。

▼豊かな人間性と健康な体の育成

　道徳科を通じ、小中一貫して、一人ひとりの児童生徒が多面的・多角的に深く考えたり、議論したりする道徳教育の充実を図り、豊かな人間性を育むよう指導していく。

　いじめについては、学校が実施する調査や教育相談、ネットパトロールなどによって、早期発見・早期解決を図るとともに、いじめ問題対策連絡協議会などと連携し、実態把握やスクールカウンセラーによる児童生徒の心のケアなどに迅速に対応していく。

　小・中・高校の児童生徒を対象とした町仲間づくり子ども会議を開催し、異校種・異学年交流を通じ、児童生徒が主体的にいじめ根絶に取り組むよう指導していく。

　健康な体の育成については、教育活動全体を通して、運動や遊びを推奨するとともに、積極的に運動に取り組む意欲を育てるための啓発活動など、児童生徒一人ひとりの体力や運動能力の向上に向けた取組を推進していく。

　学校給食については、町食育推進計画に基づき「農業がもつ食のすばらしさを伝える」という基本理念のもと、地元農産物の活用などを通じて、地域の食文化や主要農産物に対する理解を深めるなどの食育の推進に努めていく。

▼開かれた学校づくりと教育活動の充実

　小・中学校に導入したコミュニティ・スクールについては、学校の自己評価の結果や学校の求めに対し、家庭や地域が連携した望ましい支援の在り方など、保護者や地域の皆さんの意見を学校運営に反映させるべく指導に努めていく。

　特別支援教育については、生活介助職員を配置し、よりきめ細かな教育支援に努めていく。

　学校における働き方改革については、教員一人ひとりが勤務時間を意識した働き方を進めることができるよう、働き方改革の取組を検証しながら、学校経営の指導に努めていく。

▼教育環境の充実

　小学校については、１学年２学級を維持するため、町独自による教員の加配によって、４年生と６年生に少人数学級を導入し、きめ細かな指導を行っていく。

　コンピューターや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用した学習活動の充実を図る学校のＩＣＴ環境の整備については、小・中学校ＩＣＴ環境整備計画を策定し、検討を行っていく。

(市町村 2020-04-07付)