後志局 働き方改革で取組を見える化 アイデア集約し具体策 若手職員が推進役“あったか隊”(道・道教委 2020-05-08付)
【小樽発】後志教育局は、昨年から局を挙げて働き方改革に取り組んでいる。一人ひとりが心身共に健康で、やりがいをもって働くことができる環境を整え、管内の教育の質を高めることが目的。4月には、若手職員3人による推進チーム「あったか隊」が、温かい職場づくり、共有フォルダの整理など8つの取組内容を分かりやすくまとめたポスターを作成。今後、各取組の成果や課題を明らかにし、よりよい職場づくりにつなげていく。
働き方改革の推進に当たっては、昨年11月に全職員から働き方改革のアイデアを募集。業務改善、情報の共有化、予算の効率的な執行、執務環境の改善、職員の意識改革など、33のアイデアが寄せられた。
翌12月にアンケートを行い、各アイデアについて「速やかに実現したほうがよいもの」「実現に向けた検討が必要なもの」「実現には慎重な検討が必要なもの」に分類。
アンケートの結果から、「速やかに実現してほうがよいもの」との意見が多かった提案を抽出。①情報共有、緊急連絡体制の整備②市町村教委や道立学校へ発送する書類の出張等での運搬③不要データを整理する日の設定④不要な簿冊の整理⑤備品の整理整頓、不要品の廃棄⑥あいさつ、“ありがとう”などの好意に満ちた言葉がけ、笑顔を大事にした温かい職場づくり⑦相手意識のある外部対応⑧郵便や除雪など、係の持ち回り担当制―の8点について取り組むこととした。
ことし3月には、取組の感想に関するアンケートを実施。「温かい職場づくりは、安心して働けることにつながり、仕事の効率が上がっていると感じる」「人事異動で人が入れ替わっても取組が風化しないよう、継続する意識が大切。紙にまとめて全員に配布するとよいのでは」などの意見が挙がった。
こうした声を受け、4月に働き方改革を推進するチーム員を募集。若手主事3人が立候補し、温かい職場づくりの啓発チラシ『あったか後志教育局』から名付けた、あったか隊を立ち上げた。
あったか隊は、8つの取組を分かりやすく見える化したポスターを作成。執務室内に掲示するとともに、職員全員に配布した。
当面の重点は、「職員間の情報共有」「明るいあいさつや好意に満ちた言葉がけなどの温かい職場づくり」。あったか隊のメンバーは「この取組が局全体の共通意識として根付いてくれたら」「みんなで同じ思いをもって、局の働き方改革を築いていきたい」と話している。
中澤美明局長は「教育局の働き方改革を若手職員が中心となって取り組み、それをみんなで支えることは素晴らしい」と評価。時間外勤務縮減や業務の効率化をはじめ、情報共有や温かい職場づくりなど「仕事の質、教育の質の向上につながる取組を管内の各学校と一緒に進めていきたい」と話している。
今後は、定期的に取組の感想や意見を全職員から聞き取りながら、あったか隊が成果や課題をまとめ、今後の方向性を明確にして取組の充実を図る。「今の仲間、つぎの仲間のために、後志教育局の働き方のより良い文化をみんなで築く」ことを目指していく。
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あったか隊のメンバー
(道・道教委 2020-05-08付)
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