道教委決定　根室の神社祭と釧路の獅子舞　無形民俗文化財に指定　中川の化石は天然記念物　

（道・道教委 2020-05-14付）

　道教委は１３日の教育委員会会議で、金刀比羅神社例大祭（根室市）と釧路鳥取きりん獅子舞（釧路市）を無形民俗文化財に、ナカガワニシン化石（中川町）を道の天然記念物に指定することを決定した。道教委公報による告示をもって１９日に正式に指定となる。

　無形民俗文化財（風俗慣習）として指定する金刀比羅神社例大祭は、神輿に山車がつき従い市内を巡幸する祭礼。由来・内容において、漁場の開発・振興によって繁栄した根室を象徴し、道内における典型的な風俗慣習としてその在り方や変遷を理解する上で特に重要なものとされる。

　無形民俗文化財（民俗芸能）として指定する釧路鳥取きりん獅子舞は、昭和１５年に移住した鳥取県士族の子孫が因幡地方に伝わる獅子舞を鳥取神社に奉納したことに始まり、受け継がれている民俗芸能。因幡、但馬地方以外で伝承されているのは釧路市・利尻町だけで、開拓の歴史を理解する上で特に重要なものとされる。

　天然記念物（地質鉱物）として指定するナカガワニシン化石は、中生代白亜紀（１億４５００万～６６００万年前）では国内で唯一、頭部から胴部、ひれ、鱗が生息時の立体的な形で観察できる保存状態が良好な魚類化石。発見者の宮崎明朗さんが学校の校務補であったことから、町内の児童生徒の興味を引き、化石採取の魅力を学校で普及することで、研究者でなくても化石研究に貢献できることを地元の子どもたちに示す標本となっている。

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(道・道教委 2020-05-14付)