道教委 通常学級の特別な支援元年度調査 要支援者1万6004人 連続欠席は中学で11・4%
(道・道教委 2020-05-21付)

通常の学級に在籍する教育的支援を必要とする児童生徒等
通常の学級に在籍する教育的支援を必要とする児童生徒等(クリックすると拡大表示されます)

 道教委は、令和元年度「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒等に関する調査」結果をまとめた。校内委員会で特別な教育的支援が必要と判断した幼児児童生徒(以下、要支援者)の人数は全校種で増加し、前年度比2698人増の1万6004人。全在籍者に占める割合は4・7%で、年を追うごとに増加している。個別の教育支援計画の作成率は66・9%で、ここ数年徐々に上昇。30日以上連続して欠席している子どもの割合は中学校で11・4%と特に高いことが判明した。

 調査は、要支援者の在籍状況や支援状況などの実態を把握し、特別支援教育の施策を検討する基礎資料とするために平成25年度から実施しているもの。

 調査対象は、札幌市を除く道内公立幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校など1783校・園。幼児児童生徒数は33万9273人。

 要支援者が在籍すると回答した学校数は、103校増の1301校。全校種で増加しており、特に幼稚園では108園増の184園と倍以上となった。

 要支援者が在籍すると回答した学校・園の割合は1・0ポイント増の73・0%。

 要支援者数は、2698人増の1万6004人。小学校は1199人増の1万1031人、幼稚園は1137人増の1752人と共に倍以上となった。

 全在籍者に占める割合は0・6ポイント増の4・7%で、小学校が7・4%と最も高い。

 教育的ニーズに対応する指導目標などを盛り込む個別の指導計画を作成している要支援者の割合は4・1ポイント減の95・2%。

 関係機関と連携を図り、長期的な視点から一貫した支援を行うために作成する個別の教育支援計画については、9・2ポイント増の66・9%となり、ここ数年上昇傾向が続いている。小学校は71・5%、中学校は61・0%、高校は58・2%といずれも5割を上回った。

 特別支援教育支援員によって支援を受けている要支援者の割合は8・7ポイント増の42・4%。

 要支援者が在籍する学校で、特別支援教育支援員を配置している学校・園の割合は66・6%で、小学校78・4%、中学校と幼稚園がいずれも67・4%、高校は9・6%となっている。

 今回、新たに調査項目に加えた連続して欠席している要支援者の割合をみると、全体で「10~19日」が1・9%、「20~29日」が0・8%、「30日以上」が3・0%。中学校、高校で高い傾向にあり、特に中学校で30日以上欠席している割合は11・4%となっている。

(道・道教委 2020-05-21付)

その他の記事( 道・道教委)

元年度公務災害(札幌市除く) 総数336件 やや減少 学校行事での発生倍増 道教委まとめ

 道教委は、札幌市を除く道内の令和元年度公務災害の発生状況をまとめた。教育活動中に発生した公務災害の件数は336件と前年度と比べ6件減少。学校行事での発生件数は45件で2倍以上に増えている。...

(2020-05-26)  全て読む

小中一貫導入状況(札幌市除く) 義務教育学校11校に 一貫型39中学校区 道教委

 道教委は、札幌市を除く道内公立学校の小中一貫教育の設置・導入状況(4月現在)をまとめた。義務教育学校は、石狩市立厚田学園など新規を含む10市町村11校と、前年度の6校から2倍近くに増加。小...

(2020-05-25)  全て読む

道教委 公立校期限付教員等の欠員 1日時点9人 大幅改善 月末には8管内で解消へ

 道教委は、札幌市を除く道内公立学校における期限付・育休代替・産休代替教員の欠員状況をまとめた。5月1日時点での欠員数は小・中学校、特別支援学校で計9人となり、前年度同期と比べ26人減と大幅...

(2020-05-25)  全て読む

道教委が公立高校長会議 学校教育の充実目指し コロナ対応など5点要請

 道教委は21日、道庁別館と各高校などを遠隔システムでつなぎ、令和2年度公立高校長会議を開いた。小玉俊宏教育長が学校教育の充実に向け「新型コロナウイルス感染症の対応」「児童生徒の資質能力の育...

(2020-05-25)  全て読む

経済5団体に雇用促進要請書 新規高卒者の求人確保を 鈴木知事、小玉教育長ら

 鈴木直道知事、道教委の小玉俊宏教育長などは20日、札幌市内の経済団体5団体に対して、令和2年度新規学卒者の雇用促進に向けた要請を行った。新型コロナウイルス感染防止の観点から要請書を郵送する...

(2020-05-22)  全て読む

3月高卒生就職率 道教委まとめ 過去最高の98・1% 9割以上が道内へ 事務など人気

 道教委は、道内公立高校における令和2年3月卒業生の就職決定状況をまとめた。就職率は前年度比0・2ポイント増の98・1%。平成21年度以降では、29年度および30年度と並んで過去最高値を記録...

(2020-05-21)  全て読む

道教委 専門高校フューチャープロジェクト 岩農と札工が指定校に 地域の担い手育成

 道教委は、本年度から3ヵ年計画で取り組む「実践的職業教育推進事業専門高校フューチャープロジェクト」の研究指定校を決定した。農業科設置校から岩見沢農業高校、工業科設置校から札幌工業高校を指定...

(2020-05-21)  全て読む

2年度石狩管内教育推進の重点 組織運営体制改善・充実を立学校 働き方改革推進へ

石狩教育局長・堀本厚  石狩教育局の堀本厚局長は、令和2年度管内教育推進の重点(道立学校版)を示した。「社会で活きる力の育成」など6点を掲げ、働き方改革の推進に向けて学校の組織運営体制の改善・充実を図るよう要請し...

(2020-05-20)  全て読む

2年度胆振管内教育推進の重点 教育効果高い学校づくりを 小・中校長会議で山上局長説明

胆振教育局長山上和弘  【室蘭発】胆振教育局は4月上旬、むろらん広域センタービルで管内公立小・中学校長会議を開いた。山上和弘局長が令和2年度の管内教育推進の重点を説明。推進テーマには、前年度に引き続き「オール胆振...

(2020-05-20)  全て読む

2年度宗谷管内教育推進の重点 子どもの未来を保障 6つの柱 15の重点

宗谷教育局長田中賢一  【稚内発】宗谷教育局の田中賢一局長は、令和2年度の宗谷管内教育推進の重点を示した。本年度の教育推進のテーマは「子どもの未来保障」と設定し、6つの柱と対応する15の重点推進項目を掲げた。具体...

(2020-05-19)  全て読む