宗谷局　同時双方向通信活用　管内全小・中教員と対話　近く本格運用　授業改善など支援

（コロナウイルス関連 2020-05-26付）

本格運用に向け接続テストを実施している

　【稚内発】宗谷教育局は、局独自の取組としてＩＣＴ機器を活用した教育局と学校等とのコミュニケーション構築事業を開始した。ＺｏｏｍなどのＷｅｂ会議システムを活用し、教育局の指導主事と管内の全小・中学校の教員が対話できる環境を構築。同時双方向通信で、教育課程の編成・実施、授業改善、生徒指導などを支援する。現在、各学校との接続テストを実施中で、６月から本格的に運用を開始。田中賢一局長は「教育委員会や学校のニーズに応じた迅速・適切な支援の充実につなげたい」と話している。

　事業は、新型コロナウイルス感染症対策を含めた学校の教育活動への支援を迅速・円滑に行うために開始。ＩＣＴ機器を活用し、直接的な面談などによらずに教育局担当者と学校等担当者がコミュニケーションを図り、学校課題の解消や教育活動の充実等に資することを目的とする。

　事業実施に向け３段階で準備。

　第１段階では管内の教育委員会や全小・中学校を対象に、Ｗｅｂ会議などを実施するＩＣＴ環境について調査し、多くの学校でＷｅｂ会議システムを活用できることを確認した。

　第２段階では、教育局担当者が各小・中学校の管理職に電話連絡して利用可能なシステムやセキュリティを確認。第３段階の現在、管内の小・中学校と接続テストを実施し、教育支援課長らと各学校の管理職が臨時休業中の分散登校や学習支援の状況、学校再開後の教育活動などについて情報交換している。

　６月以降、義務教育指導監と指導主事がシステムを通じ、小・中学校の管理職や教務主任、校内研究担当者などと学校経営、教育課程、学習指導、校内研究などの取組について協議を行う。

　田中局長は「新型コロナウイルス感染症対策に加え、地域的な実情も踏まえ、市町村教委や学校との迅速なコミュニケーションを積極的に図り、ＩＣＴを活用した支援の充実のため実施した」と説明。「学校訪問などによる直接的支援も効果的に行いながら、教育委員会や学校のニーズに応じた迅速・適切な支援の充実、子どもの未来の保障に取り組みたい」としている。

(コロナウイルス関連 2020-05-26付)