道教委 6月学校再開へ通知 児童生徒の学習状況把握 年間指導計画見直しで(コロナウイルス関連 2020-05-27付)
道教委は26日付で、6月からの学校再開に向けた関連通知を各教育局長、道立学校長、札幌市を除く市町村教委教育長あてに発出した。基本的な感染症対策の徹底、感染が判明した場合の対応などの留意事項を周知。学校再開後の授業では、学習の定着状況などを把握し、年間指導計画の見直しに生かすことを要請。年間指導計画見直しの留意点も示した。
◆新しい生活様式定着を
通知「小学校、中学校、高校および特別支援学校等の再開について」では、6月からの学校再開に向けた留意事項として、「基本的な感染症対策の徹底」「地域の感染レベルを踏まえた学校教育活動」「臨時休業等の取り扱い」「児童生徒等に感染などが確認された場合の対応」の4点を記載。
こまめな手洗い、咳エチケット、換気、「3つの密」を回避する身体的距離の確保など、新しい生活様式の定着のほか、学校再開後は速やかに感染症に関する指導を行うよう求めた。
このほか、国のマニュアルに基づき、児童生徒や教職員の感染が判明した場合の対応例、保護者や教職員に配布するリーフレットを添付した。
◆必要時数もとに登校日設定
通知「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた学校教育活動等の実施における“学びの保障”の方向性等について」では、各教科等の学習指導、年間指導計画の見直しに当たっての留意事項を記載。
年間指導計画を見直す際、家庭学習との組み合わせや指導順序の変更によって、学校の授業の重点化を図ることとし、今後必要となる授業時数を明らかにした上で、長期休業期間における登校日を設定する方針を示した。
小学6年生と中学3年生に関しては、年度内にすべての児童生徒に学習指導要領の内容を身に付けさせ、他学年においても児童生徒の負担に配慮し、本年度中に内容を終えるよう要請。すべてを扱うことができない場合、文部科学省が資料提供を予定している次年度以降を見通した教育課程編成について、今後周知するとした。
長期休業期間を短縮する場合、夏季・冬季合わせて20日程度の登校日が想定されるほか、ICTを活用するなどして一律の登校日とせず、補充的な学習の機会を設定することが考えられるとした。
複数の要件を満たすことで、家庭学習の内容を授業で再度取り扱わなくてもよいとする国の教育課程の特例的措置を留意点として示した。
授業と家庭学習を効果的に組み合わせた学習展開を例示。家庭学習の内容、進め方、振り返りなどを書き込む小・中学校用の『家庭学習ワークシート』を添付した。
◆再開後の心のケア SC等緊急派遣も
通知「学校再開後の児童生徒の心のケアについて」では、長期にわたり学校生活を離れている児童生徒の心のケアに関して5点周知した。
学校再開後の初期段階では、すべての児童生徒を対象とした健康相談を実施するなど、一人ひとりの状況の把握と学校医・関係機関との連携による適切な支援を求めた。また、スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーの派遣予定がない学校にも、緊急派遣することを伝えている。
(コロナウイルス関連 2020-05-27付)
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