道教委が懲戒処分指針改正　パワハラの処分基準新設　精神疾患与えた場合は免職も

（道・道教委 2020-06-05付）

　道教委は１日、懲戒処分の指針を一部改正した。パワー・ハラスメントに関する処分基準を新設。相手に著しい精神的・身体的な苦痛を与えた場合は停職・減給・戒告、指導や注意を受けたにもかかわらず繰り返した場合は停職・減給、相手を精神疾患に罹患させた場合は免職・停職・減給とした。１日以降の事故から適用となる。

　労働施策の総合的な推進ならびに労働者の雇用および職業生活の充実等に関する法律の改正によって、雇用管理上講ずべき措置等についての指針が告示された。

　これを踏まえ道教委は、懲戒処分の指針にパワー・ハラスメントに関する新たな基準を設けた。１日以降発生の事故から適用している。

　具体的には、①パワー・ハラスメントを行ったことによって、相手に著しい精神的・身体的な苦痛を与えた場合は停職、減給または戒告②パワー・ハラスメントを行ったことについて指導・注意等を受けたにもかかわらず、繰り返した場合は停職または減給③パワー・ハラスメントを行ったことについて、相手を強度の心的ストレスの重複による精神疾患に罹患させた場合は免職、停職または減給―となる。

　道教委は１日付で各市町村教委教育長、教育局長、道教委の各課長、所管機関長に通知を発出。関係者に確実に周知するとともに、研修などの機会を活用して不祥事防止に努めるなど、服務規律の保持に万全を期すよう求めている。

※キーワード＝「パワー・ハラスメント」

　職務に関する優越的な関係を背景として行われる業務上必要かつ相当な範囲を超える言動で、職員に精神的・身体的苦痛を与え、職員の人格・尊厳、または職員の勤務環境を害するもの。

　例えば、暴力・傷害、暴言・名誉毀損・侮辱、執拗な非難、威圧的な行為、実現不可能・無駄な業務の強要、仕事を与えない・隔離・仲間外し、無視、個の侵害などがこれに当たる。

(道・道教委 2020-06-05付)