オホーツク局 不祥事防止へ目標等決定 飲酒運転根絶など重点 独自にパンフレット作成
(道・道教委 2020-06-09付)

 【網走発】オホーツク教育局は、管内コンプライアンス確立会議において、令和2年度の不祥事再発防止に向けた重点目標、重点的な取組をまとめた。重点目標には「飲酒運転の根絶および交通違反・事故の防止」など3点を定めた。併せて、独自にパンフレット『信頼される教職員であるために』を作成。懲戒処分を受けたときの影響や、防止に向けたポイントが一目で分かるように示している。

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、本年度のコンプライアンス確立会議は書面開催とした。

 元年度の懲戒処分の発生状況などを踏まえ、重点目標には、①飲酒運転の根絶および交通違反・事故の防止②体罰の根絶③わいせつ・ハラスメントの根絶―の3点を設定した。

 重点的な取組は、「実効性のある校内研修の年3回以上の実施や日常からの意識啓発など服務規律の保持に向けた反復継続的な取組の推進」「初任段階教員や期限付教職員など経験の浅い教職員に対するきめ細かな指導を実施」の2点。教職員の心に響く取組を充実させる必要性などを示している。

 パンフレット『信頼される教職員であるために』では、元年度の管内懲戒処分事例と防止のためのワンポイントを提示。

 防止のためのワンポイントでは、重点目標に掲げている飲酒運転、体罰、わいせつ・ハラスメントの項目ごとに、防止に向けた心構えや事故が発生した場合の懲戒処分の内容を取り上げている。

 免職となった場合には、教員免許の失効、退職金の原則不支給などの影響があることを啓発し、「教職員一人ひとりの自覚と取組が不可欠」と呼びかけている。

パンフレットに掲載した処分事例とワンポイントの内容はつぎのとおり。

【元年度の管内懲戒処分事例】

▽交差点を直進する際、信号が黄色であることに気付いたが、停止せずに交差点内に侵入したことによって、右折してきた車両に衝突し、傷害を負わせた=減給

▽生徒がふざけて他の生徒の頭をたたいたことを見て感情的になり、生徒の頭頂部を1回たたいた=減給

▽ホテルにおいて、18歳未満の女性と性行為を行った。また、スマートフォンで撮影した性的な内容の画像を自身の使用するスマートフォンに送信させた=懲戒免職

【防止のためのワンポイント】

▼飲酒運転(事故が発生すると免職、停職)

 飲酒をした人は、自分がおかしな運転をしていることに気付いていないもの。運転の様子は、必ず、どこかのカメラに写っている。

 飲んだら乗らない、飲むなら車で行かない。事故にならなくても、飲酒運転は違法行為。「ばれないだろう」ではなく「ばれる」と思うこと。

▼体罰(事故が発生すると免職、停職、減給、戒告)

 「何度言っても子どもが指導に従わないので、カッとなり、つい手を上げてしまった」という事案が多々ある。

 指導が難しい児童生徒への対応は、一人で抱え込まず、同僚に相談し、相手が素直に従わないことを想定しながら、組織的に行うこと。

▼わいせつ・ハラスメント(事故が発生すると免職、停職、減給、戒告)

 生徒へのわいせつ事故の多くは、1対1で親身に生徒の相談に乗ることから始まっている。

 「どこかで誰かが見ている」「安易にSNSで投稿され拡散してしまう」ものと思うこと。

(道・道教委 2020-06-09付)

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