余市紅志高 地域産業中心に学び “ソムリエ力”を育成 教育課程再編 ICT活用(学校 2020-06-17付)
【小樽発】余市紅志高校(生田仁志校長)は、本年度から5ヵ年計画でワインなど地域産業を中心に据えた様々な学びを通して、これからの社会を生きる力「ソムリエ力」の育成に取り組む。本年度は、教育課程を見直し、生産ビジネス系列など3系列に再編する案を検討する。住みよい地域を世界に発信するための語学の習得や、ICTを活用した世界とのネットワークづくりなどを進め、これからの地域社会の担い手となる生徒の育成を目指す。
同校は、平成22年に古平高校、仁木商業高校、余市高校が再編統合され、総合学科の高校としてスタート。北後志地区に残された唯一の公立高校として、北後志全域をフィールドとした教育活動の展開が期待されている。
道教委における道立高校長の庁内公募の結果、ことし4月に生田校長が就任。同校キャリア教育の重点に「ソムリエ力の育成」を掲げ、高校生の活躍する姿を通して地域からの信頼や教育成果への理解を得るなど、多くの中学生が志望校とする高校づくりを目指して、日々学校運営に奔走する。
実践に当たって本年度は、教育課程を見直し、現行の5系列から、「生産ビジネス系列」「生活福祉系列」「国際理解系列」の3系列に再編する案を検討。住みよい地域を世界に発信するための語学の習得や、ICTを活用した世界とのネットワークづくりなどを進める。
具体的には、地域の生産者、関係機関等とのネットワーク、異校種、地域行政との連携などを土台に、ワイン用ぶどう苗の育成実験、水産物や野菜、果物を活用したワインのマリアージュ開発、ブドウやサクランボ等の地域の果物を活用したビネガー製造など、地域産業の活性化につながる取組や障がい者の自立支援、福祉施設との連携事業、ユニバーサルスポーツの研究と実践など、人々が安心して暮らせるまちづくりに資する取組を推進する。
このほか、「教職員一人ひとりの豊かな生活づくりのために」を重点に教職員の働き方改革にも着手。部活動の重点化、在宅インターネット授業・オンデマンド授業、遠隔授業の検証などを展開する予定だ。
生田校長は「ソムリエは、ホテルやレストランで客の相談に応じてワインを選ぶ手助けをする職業だが、数多くの知識を身に付け、相手に応じてふさわしい言葉や知識を選び、ワインのおいしさを味わってもらう表現力が必要となる。このコミュニケーションの基本となる点に着目し、本校におけるキャリア教育で目指す力の象徴として“ソムリエとしての資質・能力の育成”を位置付けた」と語る。
また、「年度当初はコロナ禍の影響で地域での生徒の活動が制約された。初年度は、校内体制の充実に向けて重点的に取り組んでいきたい」と話している。
(学校 2020-06-17付)
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