岩見沢農業高 施工管理への理解深め 単管ハウス設置 道教委 実践的職業教育推進事業(学校 2020-06-18付)
【岩見沢発】本年度から道教委の実践的職業教育推進事業専門高校フューチャープロジェクトの研究指定校となった岩見沢農業高校(鎌田一宏校長)は11日、同校で「ハウス設置に向けた準備、土木施工」と題して技術実践を行った。空知建設業協会と岩見沢市内の建設会社・相互開発㈱の役職員を講師に迎え、同校農業土木科自然エネルギー班の11人が単管ハウスの施工に向けて学習。施工管理などについて理解を深めたほか、単管ハウスを設置するための目印となる杭を打ち込んだ。
プロジェクトは、将来の本道の産業を支える人材を育成するため、農業高校と工業高校が大学や企業などと連携し、地域産業の課題解決に必要な資質・能力を育成するための実践研究を進めるもの。研究指定期間は令和2年度から4年度までの3年間で、農業科設置校から同校、工業科設置校から札幌工業高校が指定された。
研究主題「北海道におけるハウス構造とバイオマスエネルギ―等を活用した野菜類周年利用技術の確立」のもと、課題解決に向け、生徒の主体的な探究学習を通して検証する。
空知管内の気候は比較的温暖で昼夜の温度差もあり、農業生産に向いている地域とされる一方、厳冬積雪期間が長く、豪雪地帯として知られる。そのため、畑作・野菜栽培においては施設や労働力の未利用状態が課題。
夏場生産に使用するビニールハウス等施設においても冬は栽培作目がなく、雪害等の恐れから余剰状態となっている。こうした課題に対する見方・考え方を養う学習機会とするため、農閑期の余剰状態となっている労働力や施設を有効活用し、豪雪に耐え得る施設構造を検討していく。
同校では、耐雪構造ハウスの建設、ハウス建設と農業土木施工、野菜類・葉菜類を組み合わせた周年栽培モデルの確立、バイオマスエネルギーの利用と保温・生育促進効果の検証などに取り組む。うち、農業土木工学科自然エネルギー班の11人は、耐雪構造ハウスの建設、ハウス建設と農業土木施工を中心に学習する。
はじめに、同科の阿部善史教諭がプロジェクトの概要や研究主題、目的、目標などについて説明。北海道大学や酪農学園大学のほか、空知建設業協会などと連携して研究を進めていくことを伝えた。
続いて、建設業協会事務局職員が組織について紹介したほか、プロジェクトの連携に至る経緯について話した。また、相互開発の本多宏考社長が施工管理について説明。今後の授業における工程管理や品質管理、安全管理、原価管理の内容について解説した。
このあと、単管ハウスを施工する上で必要となる面積を算出するため、設置個所の長さを測定。巻尺で長さを図り、目印に杭を打ち込んだ。
今後、同校による研究と、札幌工業高による施設の耐雪構造の在り方や保温効果、ICT等を活用した土木施工についての研究に関して、学校間で対話・情報交換を行い、実践的な職業教育を展開していく。
(学校 2020-06-18付)
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