南富良野町2年度教育行政執行方針 大容量ネット環境整備 臨休対応で補充授業等(市町村 2020-06-26付)
南富良野町教委・岩渕秀一教育長
【旭川発】南富良野町教委の岩渕秀一教育長は、本年度教育行政執行方針において、国のGIGAスクール構想に沿い、小・中学生1人1台の端末機器の配置と、各学校の高速大容量ネットワーク環境整備を行う考えを示した。新型コロナウイルス感染症対策に伴う学校の臨時休業によって指導できなかった学習内容については、補充授業などで効果的な指導を行うほか、心のケアに努めていく方針を示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼確かな学力を育む教育の推進
学習意欲を高め、分かる授業づくりを構築するため、タブレットなどのICT機器の活用や土曜授業の継続、習熟度別学習など、きめ細かな指導によって基礎学力の定着を図る。
英語教育では、小中高連携による教員の乗り入れ授業を活用しながら、外国語指導助手と共に複数体制での指導を進める。
プログラミング教育では、コンピューターを意図したとおりに動かす作業を通じ、論理的思考力や課題解決力を養う教育を進める。
学校の情報通信の環境整備を進める国のGIGAスクール構想に沿い、小・中学生1人1台の端末機器の配置と各学校に高速大容量ネットワーク環境の整備を行うとともに、教員のICT活用能力向上に向けた研修の機会の確保に努める。
新型コロナウイルス感染症対策に伴う学校の臨時休業によって指導できなかった学習内容については、補充授業などで効果的な指導を行うとともに、心のケアに配慮する。
▼豊かな心と健やかな体を育む教育の推進
ふるさと教育を進めるとともに、小学校で社会見学の一環として、JR根室本線の体験乗車を行い、地域を支える公共交通についての学習を深める。
▼信頼される学校づくりの推進
学校運営協議会を各小・中学校に設置したので取組を継続するとともに、学校経営方針等の目標を共有し、教育活動の一層の充実を図り、地域と共にある学校づくりを進める。
安全・安心な学校づくりについては、学校危機管理マニュアルに基づき、事件事故等に対して迅速かつ適切に対処するため、各学校において避難訓練などを計画的に行う。
安全教育については、関係機関と連携し、子どもたち自らが安全に行動する資質を養うなど、交通安全や防犯意識の向上に努める。
▼南富良野高校
地元中学校からの志願者割合増に結び付くよう、部活動における中高連携事業の充実、町内に在住する中学生を対象に高校入学時に必要な制服購入費の全額助成を引き続き行う。
進学等のための学習サポートとして、模擬試験費助成を継続する。また、外部講師を招へいして教員の授業力向上を進める。
生徒1人に1台のタブレットを配置する。単元をさかのぼって学び直せるオンライン動画に補充学習を行うことで学力向上と進学意欲の高揚を図り、希望進路を実現できる教育環境づくりを進める。
▼生涯学習・社会教育
新型コロナウイルス感染症の影響で、日中、家で過ごすことを余儀なくされたり、1学期の学校行事が中止となったりしたことから、子どもたちが元気になる自然体験活動の場を提供する。
また、小・中学生に芸術鑑賞の機会を設ける。
▼家庭教育
子どもたちの家庭学習習慣の定着と望ましい生活リズムの定着を目指すため、南富良野高生など地域ボランティアの学習支援のもと、夏・冬休みに子ども朝活事業「南プ塾」を開催し、学習・運動等を通して適正な生活習慣の定着を図る家庭教育を支援する取組を進める。
(市町村 2020-06-26付)
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