文科省　携帯の中学校持ち込み　管理法や責任を明確に　生徒等との合意事項示す

（市町村 2020-06-25付）

　文部科学省は２４日、学校における携帯電話の取り扱い等に関する有識者会議で審議のまとめ案を示した。中学校での携帯電話の持ち込みを認める場合、学校と生徒・保護者が合意すべき事項として「学校における管理の方法や責任の所在の明確化」「保護者責任によるフィルタリング設定」「学校・家庭での適切な指導」の３点を示した。夏ころにまとめ、都道府県・指定都市教委に周知する。

　学校への持ち込みを認めた場合に想定されるトラブルや課題を分類し、必要な対応として「学校や地域の実態を踏まえた利用ルールの設定・運用」「学校・家庭における指導体制の整備」「学校における保管方法」を挙げている。

　校種ごとの取り扱いの検討結果もまとめ、中学校では、インターネットの使用に関したトラブルの発生リスクが高いこと、部活動で帰宅時間が遅れることから、一定条件で持ち込みを認めることが妥当とし、生徒自らが律することができるルールを学校が協力してつくることを検討するとした。

　このため、学校と生徒・保護者のために合意すべき事項として、「学校における管理方法や紛失等のトラブルが発生した場合の責任の所在の明確化」「保護者責任によるフィルタリングの適切な設定」「携帯電話の危険性や正しい使い方に関する学校・家庭での適切な指導」の３点を挙げている。

　小学校では、携帯電話の保有率や通学距離を考慮し、引き続き、持ち込みを原則禁止にすることが妥当とした。高校、特別支援学校においては従来どおり、教育活動に支障がないよう配慮することを前提に、各学校で適切に定める。

(市町村 2020-06-25付)