札幌市 臨時市議会へ補正予算案 学校感染症対策に10億 教育情報化や学習サポートも(市町村 2020-06-29付)
札幌市は25日、来月2日開会予定の第3回臨時市議会に提出する補正予算案を発表した。医療体制の強化と感染拡大の防止、事業の継続と雇用の維持、市民生活への支援などを重点施策とした新型コロナウイルス感染症対策費に111億2100万円を計上。うち、教育委員会関連では、市立小・中学校、高校、中等教育学校、特別支援学校における新型コロナウイルス感染症の予防対策強化など学校保健費に10億400万円を充てた。遠隔教育を実現するための機器や回線の強化など(26日付8面既報)教育の情報化推進費には7200万円を計上。休校の長期化によって学習面の支援が必要な児童生徒に対する学習サポートとしてさっぽろっ子放課後学習サポート費に1億2100万円を積み上げた。
市立小・中学校、高校、中等教育学校、特別支援学校における新型コロナウイルス感染症の予防対策強化など、学校保健費に10億400万円を積み上げた。1校当たりの金額は、約200万円から500万円となる見込み。
感染症などによって再度臨時休業となった際に遠隔教育を実現するため、回線の増強やカメラ、マイクなどの購入費として教育の情報化推進費に7200万円を計上。
休業の長期化に伴い、学習面での支援が必要な児童生徒に対し、7月から12月の平日放課後に実施するさっぽろっ子学習サポート費には1億2100万円を計上した。全市立学校に1校2人派遣する。
2月末からの臨時休業による給食用食材のキャンセルに伴う違約金や、学校給食委託業者に対する感染症対策支援など学校給食費には1億3500万円を計上。臨時休業期間に伴う学校給食費の補正予算計上は、これまでの予算との合計で2億3000万円となる。
また、感染リスクを抱えながら社会を支えていた福祉施設職員への市独自の支援として、児童クラブの職員に対し1人5万円の慰労金を支給する、児童福祉施設等従事者支援費に9億円を計上。緊急事態宣言が発令されていた期間中に10日以上勤務した職員が対象となる。
主な教育関連事業費はつぎのとおり。
▼事業の継続と雇用の維持、市民生活への支援
▽教育の情報化推進費=7200万円
▽学校給食費=1億3500万円
▽さっぽろっ子放課後等学習サポート費=1億2100万円
▼医療体制の強化と感染拡大の防止
▽学校保健費=10億400万円
▽児童健全育成費=2200万円
▽子ども育成関係児童福祉施設等感染症対策費=1億3800万円
▽児童福祉施設等従事者支援費=9億円
▽児童会館運営管理費=1100万円
▽ミニ児童会館等運営管理費=1700万円
▽児童福祉事業児童福祉施設等感染症対策費=4億400万円
▽児童相談所運営管理児童福祉施設等感染症対策費=4500万円
(市町村 2020-06-29付)
その他の記事( 市町村)
私立幼稚園等教職員の資質向上 園内研に市立幼教員派遣 札幌市教委 3年度から
札幌市教委は、私立幼稚園や保育園といった幼児教育施設の教職員の資質向上のため、令和3年度から園内研修への協力や訪問支援の拡充に取り組む。各園の園内研修に当たって、市立幼稚園の教員を派遣。特...(2020-07-02) 全て読む
札幌市教委 ICT担当者会議 緊急時の学習支援理解 ウェブ会議で全校から参加
札幌市教委は6月中旬の3日間、ウェブ会議システムZoomなどを用いて緊急時におけるICTを活用した学習支援等の実施にかかる担当者会議を開いた。3日間で市立学校全校のICT担当者や管理職など...(2020-07-02) 全て読む
遠隔教育推進で札幌市教委 9月から端末貸与へ 通信環境ない家庭を優先
札幌市教委は、通信環境のない小・中学生に対し、タブレット端末とWi―Fiルーターを9月から貸与する予定。5月に実施したアンケート調査では、家庭にインターネット環境がないと回答した世帯数は小...(2020-07-01) 全て読む
鶴居村2年度教育行政執行方針 郷土読本を作成 鶴居小で働き方改革事業
【釧路発】鶴居村教委の村上明寛教育長は、本年度教育行政執行方針において、小学生用のふるさと教育補助教材「郷土読本」の来年度発行を目指し、村教育研究所と連携して作成に取り組む考えを示した。ま...(2020-06-30) 全て読む
札幌市教委 札教研事業 研究期間を1年延長 秋の研究集会等は中止
札幌市教委は、札幌市教育研究推進事業(=札教研事業)について新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえ、本年度までの2ヵ年研究を、来年度までの3ヵ年研究に延長する。本年度の秋の研究集会や校内研...(2020-06-30) 全て読む
札幌市教委 小・中ネット回線強化 300校同時接続実現へ 年内完了 再度の臨休に備え
札幌市教委は、市内小・中学校、高校、中等教育学校、特別支援学校におけるインターネット回線の強化を検討している。現在100校が同時接続可能としているものを、回線数を増やすことで市内約300校...(2020-06-26) 全て読む
南富良野町2年度教育行政執行方針 大容量ネット環境整備 臨休対応で補充授業等
【旭川発】南富良野町教委の岩渕秀一教育長は、本年度教育行政執行方針において、国のGIGAスクール構想に沿い、小・中学生1人1台の端末機器の配置と、各学校の高速大容量ネットワーク環境整備を行...(2020-06-26) 全て読む
広尾小と広尾中で校内ネット整備 広尾町の肉付補正案
【帯広発】広尾町は、第2回定例町議会に一般会計補正予算案を提出した。骨格編成としていた当初予算に肉付けするもので、追加額は1億2900万円。うち、教育費には新たに6800万円を計上した。 ...(2020-06-26) 全て読む
感染症対策が中心 2定に追加補正案 北広島市
北広島市は18日、第2回定例市議会に1億3803万円の追加補正予算案を提出した。教育費は3790万円を措置。市内全小・中学校の児童生徒、教員用にフェイスシールドを配布するほか、各児童生徒の...(2020-06-25) 全て読む
文科省 携帯の中学校持ち込み 管理法や責任を明確に 生徒等との合意事項示す
文部科学省は24日、学校における携帯電話の取り扱い等に関する有識者会議で審議のまとめ案を示した。中学校での携帯電話の持ち込みを認める場合、学校と生徒・保護者が合意すべき事項として「学校にお...(2020-06-25) 全て読む