【解説】子に対する前兆事案　５月末

（解説 2020-06-26付）

　道警本部は、子どもに対する前兆事案の届出受理状況（５月末現在）をまとめた。１月からの累計で、前年同期比１６８件減の１５０件と大幅に減少した。

　前兆事案とは、子ども（１３歳未満）を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといのこと。

　５月は、道内で前年同期比８７件減の２５件を受理。１月からの累計では、１６８件減の１５０件を受理した。

　態様別にみると、「声かけ」が最も多く５６件で全体の３７・３％を占めている。以下、「つきまとい」が２７件で１８％、「身体露出」が２２件で１４・７％、「容姿の撮影」が１９件で１２・７％、「痴漢、身体接触」が１２件で８％、「のぞき、盗撮」が２件で１・３％、その他が１２件で８％となっている。

　発生時間帯は「午後３時台」が４６件、「午前６～８時台」と「午後４時台」がそれぞれ２１件、「午後２時台」が１９件で下校時間帯の午後２～４時で５７・４％だった。

　また、発生場所は「道路（歩道）上」が１１５件で７６・７％。発生時の子どもの状況は「登校・下校時」が６５件で４３・３％、「遊戯中」が３４件で２２・７％、習い事・友人宅・買い物などへの行き帰り」が３１件で２０・７％などとなった。

　警察署別の受理件数は、札幌方面の２８警察署が９８件で最も多い。

　道警本部は、前兆事案について都市部に限らず全道各地で発生していることから、子どもたちに不審者に遭遇した際に防犯ブザーや大声で近くの大人に知らせることなど、具体的な対策について指導することなどを求めている。

　また、早期通報によって、行為者の特定や不審点の解消などに対応することができることから、子どもから不審者情報を聞いた際には、速やかに通報するよう呼びかけている。

(解説 2020-06-26付)