【解説】大学入学テスト実施要項

（解説 2020-07-02付）

　大学入試センターは、令和３年度大学入学者選抜にかかる大学入学共通テスト実施要項を策定し、６月３０日に公表した。共通テストの第２日程の受験対象者や、疾病等で受験できない者のために実施する特例追試験の詳細などを記載。「第１日程を不測の事態で受験できなかった」または「学業の遅れを理由にその日程を選択する」受験生を対象とする第２日程について、在学する学校長が「新型コロナウイルス感染症の影響で学業の遅れのため、第２日程で受験することが適当」と判断すれば受験できるとする方針を示した。

　３年度大学入学共通テスト実施要項では、６月１９日に文部科学省が定めた大学入学者選抜実施要項において、学業の遅れを理由に共通テストの第２日程を受験できるとされた対象者や、第２日程を疾病等で受験できない者のために実施する特例追試験の詳細などの内容を盛り込んだ。

　第２日程は、過年度卒業生を含め、第１日程を不足の事態で受験できなかった者のほか、学業の遅れを理由にその日程を選択する者が対象。具体的には、高校等を本年度末に卒業見込みの者のうち、在学する学校長が「新型コロナウイルス感染症の影響で学業の遅れのため、第２日程で受験することが適当である」と認めた者とした。

　共通テスト実施要項の発表を受け、文科省は、第２日程を選択する受験生が確実に当該日程で試験を受けることができるよう、試験会場の確保等のため、１日から共通テスト第２日程の受験以降を把握する調査を開始。萩生田光一文部科学大臣は６月３０日の記者会見で「不安を抱えながら大学進学を目指し、日々努力する受験生が安心して大学入試の準備ができるよう、大学入試センターと連携して準備を進めていきたい」との考えを示した。

(解説 2020-07-02付)