【解説】いじめに対する意識調査
(解説 2020-07-10付)

 道教委がまとめた「いじめに対する意識アンケート調査」によると、学校のいじめ未然防止の取組について、教職員の9割以上、保護者の3割程度が取り組んでいることが分かった。

 アンケートは、教職員や保護者のいじめに対する認識等を把握することを目的に昨年実施したもの。①定義などの理解②学校の取組③保護者への説明―の3点に関する意識を調査した。

 いじめの定義について、教職員の56%、保護者の11%が「理解している」と回答。いじめの解消の要件は、教職員で48%、保護者で18%が「理解している」と答えた。

 道教委は、教職員が「理解している」と回答した割合が5~6割程度だったことから「定期的ないじめの問題に関する校内研修の実施など、教職員の理解をさらに深める取組が必要」と指摘。一方、保護者は1割程度にとどまっていることから「保護者向け学習会やPTAの研修会など、保護者に説明する機会が必要」としている。

 学校の取組については、いじめ未然防止の取組を教職員の95%、保護者の30%が「取り組んでいる」と回答。いじめが起きた場合の学校の対応では、教職員の93%が「適切に対応している」と答えた一方、保護者は26%にとどまった。

 道教委は、すべての教職員が組織的にいじめの問題に取り組む必要性を指摘。また、学校だよりやホームページによる情報発信等によって、学校の取組を保護者に伝える必要性を示している。

 いじめの定義や解消の要件などを保護者に説明している割合は、教職員で6~7割なのに対して、保護者は2割程度。道教委では、すべての教職員が学校の取組について理解することや、学校の取組を保護者に伝える工夫を行う必要性を指摘している。

(解説 2020-07-10付)

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