【解説】大学共通テストの配慮事項

（解説 2020-07-08付）

　大学入試センターは、令和３年度大学入学共通テストにおける「受験上の配慮」を公表した。「視覚に関する配慮事項」において、１・３倍の試験時間延長の「対象となる者」を変更したほか、１・５倍の試験時間延長の申請方法を従来より分かりやすく記載した。

　センターは、大学入学共通テストにおいて、病気・負傷や障害等のために、受験に際して配慮を希望する志願者に対し、個々の症状や状態等に応じた受験上の配慮を行っている。

　受験生は、受験上の配慮を希望する場合、毎年公表している受験上の配慮案内で配慮事項や申請方法を確認の上、定められた期間内に申請。センターは、申請のあった配慮事項について、審査を行い、配慮事項を決定している。

　２年度試験からの変更点をみると視覚に関する配慮事項において、１・３倍の試験時間延長の対象となる者の記載内容を変更。「良い方の眼の矯正視力が０・１５以下の者」としていた対象を「両眼の矯正視力が概ね０・３未満の者のうち、拡大鏡等の使用によっても通常の文字、図形等の視覚による認識が不可能または著しく困難な程度の者」に変更した。

　また、「両眼による視野について強度視野障害のある者」を「視力以外の視機能障害が高度の者のうち、拡大鏡等の使用によっても通常の文字、図形等の視覚による認識が不可能または著しく困難な程度の者」に変更した。

　このほか、志願者一人ひとりのニーズに応じたきめ細かな配慮が行えるよう、１・５倍の試験時間延長の申請方法を図で説明するなど、従来より分かりやすく記載した。

　センターは、これらの内容を盛り込んだ受験上の配慮案内を７月中に公表する予定。

(解説 2020-07-08付)