水産業を担う人材育成　北大と奥尻高が連携協定締結

（学校 2020-06-30付）

協定書を手にする清水校長（右）と木村院長

　【函館発】北海道大学大学院水産科学研究院（木村暢夫院長）と奥尻高校（清水信彦校長）は２３日、両校の教育の活性化と広く社会貢献し得る人材育成を目的とした高大連携協定を締結した。今後、生徒・学生を相互に派遣しての交流や探究プログラムを通して、水産教育への学びを深めていく。

　水産資源に関する探究活動に取り組む奥尻高は、生徒の学びを深めるために北大に協力を依頼。学生が奥尻高を訪問し、専門的な水産化学実験やプレゼンテーションの指導などを２年前から展開し、本道の水産課題に取り組む人材育成を目指し交流を深めてきた

　今後も活動を継続し、双方の交流を通して高校生の水産学への視野を広げ、学習意欲や進路への意識を高めるとともに、学生の実践的教育を実現することで、教育の活性化と社会に貢献する人材の育成を目的に、協定を締結することとした。

　①教職員および学生・生徒の相互派遣②教育についての情報交換・交流③その他連携事業―の３点について連携を進める。同日、北大函館キャンパスで開かれた調印式で、木村院長と清水校長が協定書に署名した。

　木村院長は「奥尻高生徒の水産学の視野を広め、学習や進学の意欲を高めるとともに、北大の学生の実践的教育を実現し、広く地域や社会に貢献できる人材育成を目指していきたい」と話した。

　清水校長は「学生との交流を通して、今までにない学びを得ることができる。専門的な知識をより深めてほしい」と期待。今後の交流について「ことし予定していた大学訪問は新型コロナウイルス感染の影響で中止となったが、オンライン等での実施を検討していきたい」と話している。

(学校 2020-06-30付)