札幌市教委　初任段階２年次研修　指導案作成のポイントは　動画で配信　探究的学習充実へ

（コロナウイルス関連 2020-07-07付）

　札幌市教委は、初任段階における研修２年次研修共通研修１日目の動画配信を実施した。学習指導研修について講義。課題探究的な学習の充実に向け、指導案作成のポイントなどを示した。

　市教委は、新型コロナウイルス感染症の状況から４月の初任段階における研修などを中止。５月には初任段階における研修１年次研修について、４日間をさらに午前・午後に対象者を分けるなど、感染症対策を徹底して行った。

　依然として新型コロナウイルス感染症の終息の目途が立たないことから、市教委は研修について動画配信で対応。対象は法定研修の中堅教諭等資質向上研修に加え、初任段階における研修２年次研修や教職経験者研究協議会Ⅰなどの経年経験者研修や専門研修の一部。演習のワークシートや振り返り用紙を提出することで出席扱いとなる。

　今回、初任段階における研修２年次研修を配信。対象は３０４人。

　配信では、市川恵幸教職員育成担当課長があいさつ。子どもや保護者との接し方、学級経営など不安や悩みについて、一人で解決しようとするのではなく、周りの先生方に相談し、アドバイスをもらうなど、教師として力量を高める自己研鑚の重要性を強調。研修の機会を積極的に活用することを求めた。

　提出書類について確認したあと、教職員育成担当課の千葉史指導主事が「学習指導研修～授業交流研修に向けて」と題して講義。学習指導研修のねらいとして、参加者たちで研究の仮説を立て、検証するＰＤＣＡサイクルを回し、自ら授業力向上へのきっかけとすることなどと解説した。

　また、課題探究的な学習の充実に向けた指導案作成については、指導案に共通して入れるものとして「本時の目標」「学習課題」「課題解決の姿」「本時の評価」の４点を示したほか、４点がねじれない指導案となることを求めた。

　授業交流研修に向けては、教科や単元の違う指導案の交流においても共通の視点をもち、検討できるようにするため、グループごとに重点を決めることを紹介。市教委の課題探究的な学習を取り入れた授業づくりのための６つのセルフチェックから２点を選ぶほか、選んだ理由と選んだセルフチェックを実現するための手立てを記述することを求めた。

　養護教諭については、保健教育における集団指導の在り方について講義した。

　参加者は、期日までに演習のワークシートや振り返り用紙などを提出することとしている。

(コロナウイルス関連 2020-07-07付)