道教委フューチャープロジェクト 土木施工への理解深め 岩見沢農業高が単管ハウス設置
(学校 2020-07-13付)

岩農高フューチャープロジェクト
技術者の指導を受けスコップで整地する生徒たち

 【岩見沢発】本年度から道教委の実践的職業教育推進事業「専門高校フューチャープロジェクト」の研究指定校となった岩見沢農業高校(鎌田一宏校長)は7日、同校で単管ハウス設置に向けた土木施工の授業を行った。農業土木工学科自然エネルギー班の11人が参加。空知建設業協会の会員企業で岩見沢市内の建設会社・相互開発㈱の梅澤宣共部長らの指導のもと、スコップを使って地面をならした。

 プロジェクトは、将来の本道の産業を支える人材を育成するため、農業高校と工業高校が企業などと連携し、地域産業の課題解決に必要な資質・能力を育成するための実践研究を進めるもの。指定期間は令和2年度から4年度までの3年間で、農業科設置校から同校、工業科設置校から札幌工業高校が指定された。

 同校は、研究主題「北海道におけるハウス構造とバイオマスエネルギ―等を活用した野菜類周年利用技術の確立」のもと、課題解決に向けて、生徒の主体的な探究学習を通して検証していく。

 具体的には、耐雪構造ハウスの建設、ハウス建設と農業土木施工、野菜類・葉菜類を組み合わせた周年栽培モデルの確立、バイオマスエネルギーの利用と保温・生育促進効果の検証などに取り組むほか、農閑期の余剰状態となっている労働力や施設を有効活用し、豪雪に耐え得る施設構造を検討していく。

 前時までに、単管ハウスを設置する場所のほ場検査・計測、測量、図面作成、丁張りを行っている。

 2日に授業を予定していたが、雨天のため6日に延期。相互開発の梅澤部長が作業内容を説明し、スコップを使って基準となる地面の高さに合わせて整地した。

 このあと、測量機器を使って、初回に面積算出用に目印として打ち込んでいたくいの間の長さを測った。

 参加した生徒の一人は「スコップで整地するのは初めてで、予想以上に土が固かった。進路はまだ決めていないので、現場の作業などいろいろなことを知っていきたい」と話していた。

 今後は掘削・埋め込みを経て、10月から単管ハウスの作成に取りかかる予定。その後、同校の研究と札幌工業高による施設の耐雪構造の在り方や保温効果、ICT等を活用した土木施工についての研究に関して、学校間で対話・情報交換を行い、実践的な職業教育を展開していく方針。

(学校 2020-07-13付)

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