道教委 メディカル・キャンプ・セミナー 地域医療支える人材に 道研と14会場遠隔で接続(道・道教委 2020-08-19付)
進路実現を目指す高校2年生など約250人が参加
道教委は11日、メディカル・キャンプ・セミナーを開催した。新型コロナウイルス感染症の影響によって、江別市内の道立教育研究所をメイン会場に遠隔システムを活用して道内14会場を結び実施。医学部進学を目指す道立高校2年生(道立中等教育学校5回生)約250人が参加し、自身の進路希望の実現に向けて講義などに取り組んだ。
北海道大学と旭川医科大学、札幌医科大学が協力。
道教委は、平成20年度から医学部進学を目指す生徒への支援等を行う地域医療を支える人づくりプロジェクト事業を展開している。道立高校9校を医進類型指定校、6校を医進類型協力校に指定。事業の取組の一環として、メディカル・キャンプ・セミナーを開催している。
セミナーは、数学・英語の学習アドバイスのほか、地域医療の現状についての講演や医学部生との交流などによって、生徒の医師という職業への理解を深めるとともに、進路希望の実現に向けた意欲の高揚と学力の向上を図ることが目的。
前年度は4日間の日程で講義や体験活動などを行ったが、本年度は、新型コロナウイルス感染症の影響によって、1日日程に短縮し道立教育研究所をメイン会場に、空知教育局など全道14会場を遠隔システムを活用してオンラインで開催した。
唐川智幸高校教育課長があいさつ。札幌と旭川周辺を除く地域で医師不足になっていることから、「地域医療を担う医師を確保することが重要な課題」と指摘。これまでセミナーに参加した786人のうち、252人が医学部医学科へ進学したほか、医学科を含む医療系に進学した生徒の割合が約65%であることを報告。「全道から集まった同じ志をもつ仲間との心の絆を深め、進路目標の実現に向けて努力し、将来、本道の地域医療を支える人材になってほしい」と期待を寄せた。
続いて、北海道大大学院医学研究院医学教育・国際交流推進センターの高橋誠教授が講師を務め、「医師ってどんな職業?」と題し特別講義。臨床医や研究医、企業に所属する医師、行政医師などの種類やそれぞれの役割、仕事内容について紹介。
その上で、自身の経験を踏まえながら国家免許を取得するまでの流れや試験対策などを話した。
また、河合塾札幌校の北山健一校舎長が全道および全国の医学部進学の現状について講演したほか、道保健福祉部地域医療推進局地域医療推進課の清水慎介医師確保係長が本道の医師確保対策について説明した。
このあと、学習アドバイスでは、札幌啓成高校の大島寿美教諭が数学、札幌南高校の大塚徹教諭が英語の講師を務め、学習方法のポイントなどを解説したほか、北海道大と旭川医科大の医学部生と座談会などを行った。
参加者からは、「地域医療について考えてみようと思った」「計画的に勉強を進めて、医学部進学に向けて学力を伸ばしたい」「勉強以外にも倫理観を養っていきたい」などの感想が寄せられた。
(道・道教委 2020-08-19付)
その他の記事( 道・道教委)
道教委・小玉教育長が占冠村視察 システムの有効性確認 地域資源拠点 デジタル寺子屋
【旭川発】道教委の小玉俊宏教育長らは19日、占冠村公民館で「デジタル寺子屋」事業を視察した。道教委による地域特性に応じたオンライン学習導入モデル構築に向けた地域協働型オンライン学習導入プロ...(2020-08-21) 全て読む
道 学校給食用ホタテ無償提供 24日 室蘭、真狩から 希望1357校 70万食
道は、学校給食用の冷凍ホタテの無償提供の支援を24日から開始する。対象校の約8割に当たる1357校が希望しており、供給予定数は延べ70万食。24日は室蘭市や真狩村、25日は札幌市内の一部の...(2020-08-21) 全て読む
道の道産牛学校給食提供事業 1743校・施設が参加 給食実施校は全校で
道は18日、道産の和牛肉を学校に提供する道産牛肉学校給食提供推進事業の参加学校数を発表した。対象は173市町村、1743校・施設で、給食未実施を除く学校の参加率は100%となった。すでに実...(2020-08-20) 全て読む
道教委 2年度地域連携研修 54地域 主体校56校 11テーマで調査研究推進
道教委は、地域連携研修における令和2年度実施地域を決定した。54地域で実施。主体校は滝川市立東小学校など、小・中・高・特別支援学校合わせて56校。学力向上や体力・運動能力の向上、主体的・対...(2020-08-20) 全て読む
道教委 高・特新任副校長研修会 企画力・調整力発揮を 上林教育指導監が講話
道教委は、本年度公立高校・特別支援学校新任副校長研修会をオンデマンド配信で実施している。上林宏文教育指導監が「学校の組織マネジメント」と題して講話。副校長の職務、今日的な教育課題と副校長の...(2020-08-19) 全て読む
道教委 発達障がい支援成果普及事業 栗山小など88校・園で 引き継ぎと情報共有重点に
道教委の特別支援教育総合推進事業「発達障がい支援成果普及事業」の本年度推進校が決まった。栗山町立栗山小学校など新規54校・園を含む88校・園。「支援体制づくり取組事例データベース」を活用し...(2020-08-18) 全て読む
道教委 特別支援教育充実セミナー 9月3日から14管内で 各教育局から講義動画配信
道教委は、本年度特別支援教育充実セミナーの実施日程をまとめた。9月3日のオホーツク管内を皮切りに、14管内で順次開催。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、各教育局会場からウェブ会議システ...(2020-08-18) 全て読む
道教委 地域学校協働活動推進会議 新生活様式踏まえ研修を 内容工夫 指導者の資質高め
道教委は7日、道庁別館などで令和2年度道地域学校協働活動推進会議兼コミュニティ・スクール連絡協議会を開いた。遠隔会議システムを活用して開いたもので、構成員12人と運営者12人の計24人が出...(2020-08-17) 全て読む
道教委 本年度外部人材配置状況 学力向上218人 外国語67人 郡部での人材確保に課題も
道教委は、退職教員等外部人材活用事業の配置状況をまとめた。本年度の配置人数は、学力向上非常勤講師が前年度比11人増の218人、外国語活動講師が13人減の67人。合計285人で、ここ数年横ば...(2020-08-17) 全て読む
教師力向上セミナー第4弾 横のつながり大切に オホーツク局初任者対象に相談会
【網走発】オホーツク教育局は5日、ウェブ会議システムZoomを活用した管内教師力向上セミナーの第4弾「初任段階教員を対象としたお悩み相談会」を開いた。管内小・中学校の初任段階1~5年次の教...(2020-08-12) 全て読む