道教委　ＩＣＴ活用授業指針　個別最適化された教育を　ポータルサイト開設

（道・道教委 2020-08-27付）

　道教委は、「ＩＣＴ活用授業指針～“学びの深化”“学びの転換”へのチャレンジ」を作成した。ＩＣＴ活用授業の目指す姿として「適切な情報活用能力の育成」「個別最適化された教育の実践」など６項目を設定。その実現に向けた方策には「ＩＣＴを活用した学習の段階的な導入」など６点を提示した。教員のＩＣＴ活用指導力向上に向けて、ホームページにＩＣＴ活用ポータルサイトを開設。今後、アプリやクラウドなどに関する活用方法を紹介するTipsや授業モデルなども掲載する予定で、これからの時代のスタンダードとなる授業実践につなげていく。

　国のＧＩＧＡスクール構想では、学校における高速大容量のネットワーク環境整備の推進、１人１台端末の環境の実現を目標とし、すべての子どもたちに適切な学習機会を保障するため、全教員がＩＣＴ機器を活用して教育活動を行うことを可能とする環境をつくることが求められている。

　道教委は、各学校におけるこれまでの教育実践の蓄積を生かしつつ、これからの時代のスタンダードとして、端末の適切な活用が全道の小・中学校、高校、特別支援学校等で確実に実践されるよう指針を作成。ＩＣＴを活用した授業の目指す姿とその実現に向けた具体的方策を示した。

　指針では「適切な情報活用能力の育成」「身近な道具の一つとしてのＩＣＴ機器」「学びの質を高めるためのＩＣＴ活用」「個別最適化された教育の実践」「子どもの障がいの状態や特性に応じたＩＣＴ活用」「教員の業務負担軽減と子どもに向き合う時間の確保」の６つをＩＣＴ活用授業の目指す姿として掲げる。

　それらを実現するため、学校がＩＣＴ活用を示した授業を実施する際の方向性としての具体的方策を提示。

　①ＩＣＴを活用した学習の段階的な導入②学習過程を踏まえた効果的なＩＣＴの活用③子どもの発達段階に応じたＩＣＴの活用④主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善⑤ＩＣＴを活用した新しい学習サイクルの実践⑥教員のＩＣＴ活用指導力を向上させる取組―の６点を挙げた。

　併せて参考資料として、文部科学省や道教委などで作成しているイメージ図などを紹介している。

　⑥については、校内研修資料としての活用や、授業準備の効率化を図り、働き方改革を進めることができるよう、道教委ホームページのＩＣＴ教育推進課のページにＩＣＴ活用ポータルサイトを開設した。

　サイトでは、ＩＣＴ活用授業指針やＩＣＴ活用授業モデル、アプリやクラウドなどに関するTipsなどの情報を配信。効果的な活用方法や授業モデル等を掲載するとしており、全道の教員で共有することで、ＩＣＴを活用した授業の普及を支援する。

　今後、サイトの中で授業モデル等を公開する予定で、年内の掲載を目指し準備を進めている。

(道・道教委 2020-08-27付)