札幌旭丘高 仮称・理数情報科を新設 AI、データ分析など柱に 道内初 オンライン学習標準化(市町村 2020-09-08付)
市立札幌旭丘高校が令和4年度に新設する仮称・理数情報科について、科学者を志す人材の育成などをねらいにSDGs(持続可能な開発目標)とデータサイエンス(情報活用能力)を柱とした科学的探究学習を進める。理数と情報の専門学科としてデータサイエンス情報、数学、統計に関する学習を進める学科は道内では初。北海道大学の数理・データサイエンス教育センターと連携し、講義を遠隔で実施するほか、通常授業もオンライン学習を標準化することで、感染症などに伴う臨時休業期間においても円滑に遠隔教育を可能とする環境に整備する。札幌や世界の諸課題に寄与するIT系人材の育成を目指す。
現在、道内におけるIT・理系人材は道外他都府県へ流出している状況。札幌市内においては、特に若年男性の割合が低い現状にある。
市は、平成29年に策定した産業振興ビジョンの改訂版で、IT・クリエイティブを新たに重点分野に位置付け、ITを活用した新たな市場創出を行うことができる人材など高度な人材育成を掲げている。
市教委においても、同年に作成した市立高校改革実行プランで社会に求められる資質や能力を伸ばす専門学科や専門コースの新設を目標としてきた。
データサイエンス学習の例として、天気から人の動き、旅行地の店の混雑状況などを分析し、データを計測。
旅行に都合の良い日程を計測するなど課題解決に向けた情報や法則、関連性を導き出し、課題探究的な学びを推進する。
通常授業でAIを活用し、個人の学習における習熟度を図るなど、タブレット端末を活用したオンライン学習を標準化。
副次的な効果として臨時休業となった際も円滑に遠隔教育を開始可能な環境に整備する。
また、市立開成中等教育学校コズモサイエンス科と連携し、合同の講座を開催。単位の相互互換なども検討している。
学級編制は現行が普通科8クラスのところ、4年度入学生からは普通科6クラス、仮称・理数情報科2クラスに編制。
普通科と新設学科への移行を可とすることも視野に、入学後における生徒の選択肢が広げられるよう検討している。
名称は来年秋ごろの教育委員会会議において正式決定する予定で、年内にも同校既存の一教室を講義形式や双方向での授業を実践できるアクティブ・ラーニング・ルームに整備。主体的・対話的で深い学びの実現を教育環境の面でも支援していく。
(市町村 2020-09-08付)
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