旭川圏トライアルワーク連携支援事業 地場産業の魅力を浸透 高校生インターンシップ柱に
(市町村 2020-09-02付)

 【旭川発】上川総合振興局や旭川市などが中心となって働き手と地域中小企業をつなぐ取組「旭川圏トライアルワーク連携支援事業」が始動した。高校生インターシップ事業では、短時間のインターンシップを軸に校内での事前学習・事後学習を行い、地元企業の魅力や地域とのつながりを学ぶキャリア教育を展開。上川中部地域の産学官金が連携し、高校生への地場産業の魅力浸透や職業観の醸成、地元への定着を目指していく。

 事業は、働き手の都市圏への流出や、地域中小企業の慢性的な人材不足、大学等進学・就職に伴う若年層の流出など、喫緊の課題に対応することがねらい。

 道と旭川市や圏域町、ハローワーク、旭川大学、旭川商工会議所、旭川信用金庫で構成する旭川圏トライアルワーク推進協議会が主体となり、圏域における地域就労・定着の促進や人材獲得に向けた新たな仕組みの構築、地元就職の志向を高める高校生インターンシップとキャリア教育の普及に取り組む。1日には、旭川市内のマルカツデパートでトライアルワークセンターの開設セレモニーを行った。

 旭川圏トライアルワーク事業と高校生インターンシップ事業の2事業で展開。

 ㈱マイナビが実施する高校生インターンシップ事業では、①校内での事前学習②受入企業での短時間のインターンシップ③校内での事後学習―の一連のプログラムを通じてキャリア教育を展開する。

 受入先決定の際には、生徒のアンケート調査をもとにAIを活用。生徒の興味・関心に加えて潜在的適合性を分析することで、受入先とのより高いマッチングを実現する。

 ①では、企業の情報を調べるだけにとどまらず、地域中小企業の仕事の魅力や社会的役割を学ぶ事前学習を実施。地場産業の特徴や魅力について学習することで、仕事と地域のつながりを意識させる。

 ②では、インターンシップを2、3時間程度のプログラムとすることで双方の負担を軽減。社会とのつながりを含めた企業紹介や社内見学、仕事体験のほか、質疑応答などを行う。

 ③では、インターンシップを踏まえ、地域と生徒本人の将来のかかわり方や地元就職を想定したキャリアプランを考える事後学習を実施する。

 一連のプログラムを通じ、地場産業の魅力を高校生に浸透させるとともに、職業観を醸成。若年層の地元への定着を目指す新しい形のインターンシップに、地域で一体となって進めていく。

 すでにマイナビを通じて各高校に募集案内を出しており、10月27日には旭川実業高校での実施が予定されている。

(市町村 2020-09-02付)

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