札幌市教委が社会教育委員会議 地域課題対応 汎用性を 新型コロナも協議の柱に
(市町村 2020-09-02付)

社会教育委員会議
委員8人が出席

 札幌市教委は8月28日、市内STV北2条ビルで第6回社会教育委員会議を開いた。委員8人が出席し、災害に向き合う理想の地域と、実現に向けた現状と課題などについて協議。委員からは、様々な社会教育施設で大人と子どもが一緒に楽しく学べる教育環境の整備や、様々な地域課題に対応できる“汎用性”を身に付けられるシステムの構築を求める声などが上がった。なお、今回から新型コロナと共存していく社会における新たな課題についても、協議の柱としていくことを決めた。

 今期の協議テーマは「地域課題に対応する社会教育~災害に向き合う地域づくりを例に」。

 今期の社会教育委員会議は、平成30年度に発生した北海道胆振東部地震において、札幌市内で観測史上初めて震度6弱を観測し、これを機に市民の間で防災に関する危機意識が醸成されたことを踏まえ、「防災を通じて目指すべき理想的な地域づくりは何か」について協議を開始した。

 協議の方向性として「災害対策の一つの切り口として、理想的なコミュニティ・地域づくりに向けて社会教育の在り方を協議する」を設定。前回会議では、主な意見として「災害後に学習機会への参加が増えた現状としては、行政が震災後、積極的に学習機会の場を提供した結果ではないか」「人と人とのつながりが薄く冷たくなっている印象で、人と人が顔を合わせて付き合う機会が減っている」などが挙がった。

 第6回会議では、これまでの議論を踏まえ、①災害に向き合う理想の地域と、実現に向けた現状と課題②コロナと共存していく社会における新たな課題―の2点を柱に協議した。

 ①では、委員から「様々な社会教育施設で学ぶ際に、大人と子どもが一緒に楽しく学べるような教育環境を整備することが大切」「災害に限らず、様々な地域課題に対応できる“汎用性”を身に付けられるようなシステムを構築すべき」などの意見が挙がった。

 ②では、災害を通してみえてきた理想の地域の実現に向けた社会教育の在り方などについて検討した。

 今後、10月の第7回会議、12月の第8回会議で、提言「課題解決に向けた社会教育の在り方」について協議。来年1~2月に開く第9回会議で報告書案を協議し、3月の10回会議で報告書をまとめる見通し。

(市町村 2020-09-02付)

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