札幌市教委　手当支給の規則改正　教育職員　新型コロナが理由の失業者　自己都合でなく特定退職に

（コロナウイルス関連 2020-09-14付）

　札幌市教委は、札幌市立学校教育職員失業者の退職手当支給規則を一部改正する。退職手当の額が雇用保険法の失業等給付相当額に満たず、かつ一定の期間、失業状態にある場合、差額分を退職手当として支給するもの。本人や家族が疾患などを有し、新型コロナウイルス感染症によって重症化の恐れがあることなどを理由に離職した場合、自己都合による退職ではなく、特定退職者に含むよう教育委員会規則を改正。１１日の教育委員会会議で規則案を提出した。

　市教育職員の退職時に支給される退職手当について、雇用保険法で定める失業等給付相当額に満たない場合、差額分を退職手当として支給するもの。

　国は、ことし６月に新型コロナウイルス感染症における暫定措置を設けることを目的とした雇用保険法施行規則を改正。

　併せて、国家公務員の失業者の退職手当支給規則も改正した。

　市教委は国家公務員の退職手当制度との均衡を図ることを基本に、国の制度に準じた改正を行うことが適当であるとの判断から、市立学校教育職員失業者の退職手当支給規則について改正することとした。

　新型コロナウイルス感染症について「職場で感染の恐れがある」「家族が妊娠しているため、感染の懸念から退職する」など、本人または同居の親族が新型コロナウイルス感染症に感染した場合に重症化する恐れのある疾患を有することを理由に退職した人は、失業者の退職手当制度における特定退職者に含む。

　退職後、一定期間失業状態にあり、ハローワークで求職活動を行っている場合に加え、退職の理由が自己都合の場合は勤続期間が１２ヵ月以上と規定。退職の理由が本人の非ではない場合は特定退職者として６ヵ月以上の勤続期間と規定している。

　市教委は１１日の教育委員会会議で長谷川雅英教育長に規則案を提出。教育長の承認を受け、公布日を決定する。

　公布日から施行するが、５月１日以降に新型コロナウイルス感染症の影響を受けて退職した人から適用する。

(コロナウイルス関連 2020-09-14付)